台風10号 福岡県内でも「備え」進む 気象台「記録的な暴風の可能性」 (20/09/04 20:15)

現在、九州に向けてゆっくり北上中の台風10号。

6日日曜日の夜から月曜日にかけて福岡に接近する見込みで、「命を守る」ための準備と行動が重要となっています。

4日午後、福岡管区気象台と九州地方整備局が合同で会見を開き、台風10号への警戒を呼びかけました。

▼福岡管区気象台 菅原寛史予報官
「広い範囲で近年九州に接近、上陸した台風を上回る記録的な暴風・高潮・高波の可能性がある」

「7月豪雨の被災地でも再び大雨になる恐れがある」

「特別警報の発表を待つことなく、避難や自分の身を守ることをしてほしい」

「特別警報級」の台風10号、県内各地で準備が進んでいます。

◆記者
「県内有数のフルーツ産地うきは市では、収穫を間近に控えたナシの台風対策に追われています」

80年以上続くナシ農家の3代目、林新吾さん。

あと20日ほどで収穫予定のナシが入った袋と枝をガムテープで固定し、風で飛ばないようにする作業を朝から始めました。

◆林農園3代目 林新吾さん
「1カ月先に来るとわかれば(対策も)ゆっくりできるけど、もう時間がないですね。多分終わらないと思います、台風前には」

2020年は7月の日照不足や害虫の発生で、例年の7割ほどしか収穫できない見通しですが、糖度の高いナシが出来つつあった矢先の台風。

先日の台風は思ったよりも被害が少なかったと林さんは話しますが、数日後に迫る10号には不安が募ります。

◆林農園3代目 林新吾さん
「台風で落ちるのはナシ農家の宿命ですね。できる限りの対策をしてあとは天に任せたい」

さらに、選果場では停電に備えた対策も進められていました。

◆林農園4代目 林誠吾さん
「(ここは)冷蔵庫で0度で保管しています」

冷蔵庫には台風を前に急いで収穫した大量のナシが保管されていました。

◆林農園4代目 林誠吾さん
「停電になってナシが腐ったりしたこともあるので、発電機とかを手配して保管できるようにしています。台風怖いですので」

台風の接近を前に給油を済ませておこうという人も大勢います。

車は移動手段としてだけでなく、停電した場合に電源をとれることもあって福岡市内のガソリンスタンドは普段より3割ほど多い人が訪れていました。

◆来店客
「夏エアコンとかが停電しちゃうと使えないので、もしもの時は車の中にいようかなと思って」

「買い物もして、ガソリンもして、月曜日まで自宅にこもろうかな」

一方、北九州市にあるホームセンターでは防災用品を買い求める人の姿が目立ちました。

◆来店客
「電気をね(部屋が)停電した時のために」

「こわいね、ものすごく激しいって言ってるから」

「10号が来るから用心にこしたことはないから」

中でも売れているのはライトやランタン。

停電に備え多くの人が購入していると言います。

両手を使えることで災害時に便利なヘッドライトは、USBで充電できるタイプや手をかざすだけであかりをつけられるものが人気です。

またこの店舗では非常食も多く取りそろえられています。

◆リポーター
「こちら非常食のコーナーなんですが、長期保存ができるパンにバラエティ豊かなおかずなどさまざまなものが並んでいます」

人気はこちらの「イザメシ」シリーズ。

種類も豊富で、3年間長期保存ができるパンや塩こうじチキンやさばみそ煮など、ひと手間かかった食事が非常時でもとれます。

ほかにも水を入れ時間をおくだけで食べられる商品など、手軽で便利なものもあります。

「おいしいですね、非常食と思えないくらい柔らかいです」

◆ハンズマンくさみ店 西領正和店長
「今回の台風の情報が相当強いということで、朝からすごくお客様来て頂いています」

「風が強くならないうちに早めに来て頂けたらと思います」

現在、九州に向かってゆっくりと北上を続ける台風10号。

今から十分な準備と警戒が必要です。

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