ときどき山登りをする。まあ、山登りというより山歩きなのだが。
したがって、山岳風景が出てくるだけで、単純にうれしくなってしまう。
南米パタゴニアにそびえ立つ岩峰・セロトーレに挑む若きクライマーたちを追ったドキュメンタリー。
正直、そんなに面白い映画ではなかったが、景色はすごい。
まさに絶景!!
とにかく、初めて知ったセロトーレには驚いた。
大きなローソクみたいに、にょきっと突っ立ている。
四方が岩と雪の絶壁。どう考えても、素手で挑むような所ではない。
無茶だ。
しかし、行っちゃうんだね、人間は。
主人公の若きクライマー、デビッド・ラマがフリークライミングで、頂上をめざして岩場をよじのぼっていく終盤が圧巻だった。
ちょっとした判断ミスが転落死につながる。スクリーンの中のこととはいえ見ててハラハラし通しだった。
垂直でもろい岩肌。
天才とまでうたわれたデビッド・ラマが、大きく息をしながら、岩に指をはわせてルートを探していく。その必死さが画面から伝わってくる。
老いたクライマーが言った。
「希望では駄目なんだ。信念がなければ・・・」
文字通り、一歩間違えると死が待っている難所への挑戦だ。
そんな、生死をかけた選択が連続する世界では、「生きて頂上に立つ」という強い信念がなければ、成し遂げることができない。
相田みつをや自己啓発のビジネス書でそんなこと言われたら、鼻白むだけだが、本作を見たら
素直に感動し納得
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