冒頭の寸劇は本作公開の前年（1975年）に大ヒットした『ジョーズ』ネタです。
既においちゃんおばちゃん満男くんは人食い鮫に食われ、源公も下半身を食いちぎられて無残な屍を晒してます。そして登場した人食い鮫に、あろうことかさくらちゃんまでも両脚を残し生きながら食われます。何この超スプラッタな展開ｗｗ 果たして寅さんと人食い鮫の一騎打ち、どちらに軍配が上がるのか？
しかしこれ、いつもの寅さん期待して観に来たらトラウマになる映像じゃないのか？ｗ
と夢から覚めたところでいつもの本編スタート。
ちょうど満男君も小学校の入学式です。子供の成長は本当に早いですね～。寅さんもお祝いの為にとらやに戻ってきました。が早速喧嘩！怒った寅さん家出！…しようと思ったけど飲み屋から電話したらさくらに説得されたので、もう少し柴又に滞在することに。
んでもって、この飲み屋さんにもう一人怪しいお客さんが。無一文なのに飲み食いしてた小汚いジジィ（宇野重吉）のお代を払ってあげたおかげで、寅さんこのお爺ちゃんと意気投合しちゃいます。
しかしとらやに連れ帰ったこのジジィが態度デカい！ｗ とらやの空気激悪です。勝手にうなぎと酒をたしなんで帰ってきたこのジジィにとうとう寅さんも説教することに。お詫びにってことでこのジジィが書いた落書きを頂いたんです.
これ古書店（ちなみに店主は大滝秀治）に持ってったら何と7万円の値が付いた！そう、このジジィの正体は日本を代表する画家、池ノ内静観だったのだ！！
程なくとらやを後にした静観先生と寅さんですが、なんと偶然兵庫県龍野市で再会。市の接待受けてる静観先生と一緒になんとなく一緒にお宿とご馳走にありつくことが出来ました寅さん。おい税金使ってフーテンに酒飲ますなｗ
そして連夜の宴会で、なんとなく仲良くなっちゃったのが、きっぷのいい芸者のぼたん（太地喜和子）。やっぱり寅さん、水商売の女性とは相性がいいんだね。
静観先生と別れとらやに戻ってきた寅さん。そこにぼたんさんが訪ねてきましたが、どうやらぼたんさん色々訳ありみたい。
聞けば悪い奴に200万もの大金を騙し取られてお困りの様子。水商売やってても根は真面目なぼたんの為に、寅さんが取った行動は…
本作は中々見所の多い作品だと思うのですが、やはり一番は静観先生役の宇野重吉が美味しい所全部持って行っちゃったとこかな。先生とかつての恋人、志乃（岡田嘉子）との叙情溢れるサイドストーリーも静かに心を打ちますね。実は息子の寺尾聰も龍野市職員の役で共演。生欠伸ばかりのあまり使えない感じでしたがｗ
マドンナ役の太地喜和子もちょっと好みと違うかな～と思ってたけど、凄く親しみやすい女性を演じてて一気に好きになりましたｗ
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