1940年6月。ナチス・ドイツの戦勝ムードに沸くベルリンで、質素に暮らす労働者階級の夫婦オットーとアンナ。ある日、夫妻のもとに最愛のひとり息子ハンスが戦死したという悲しい知らせが届く。突如、心のよりどころを失い、失意に暮れる二人だったが、やがてオットーはペンを握り、ヒトラー政権を批判するメッセージを葉書に記しはじめた。彼は、何かに取り憑かれたかのように黙々と葉書にペンを走らせる。そして、それらを街中の公共の場にそっと置いては立ち去ることを始めた。そんな夫の行動を理解した妻のアンナも、積極的に手伝うようになっていく。ささやかながらも命懸けの抵抗運動に、次第に魂が解放されていくのを感じる二人。だが、ゲシュタポ(秘密警察)による捜査の手が徐々に夫婦に迫りつつあった―。
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