NHK地域局発 ナビゲーション「トラックドライバーの悲鳴がとどかない」[字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

NHK地域局発 ナビゲーション「トラックドライバーの悲鳴がとどかない」[字]

「車中で連泊」「車内で排せつ」!過酷な労働がなくならないトラック運送業界に“働き方改革”の波が…▽「勤務記録の改ざん」「隠れ労災」が増えかねない?現場でなにが?

番組内容
「ずっと車中泊が続いている」「休憩できず車内で排せつした」「走行記録の改ざんを指示された」…。過酷な労働実態が問題視されてきたトラック運送業界で“働き方改革”が始まろうとしている。2024年には労働時間の上限規制も適用される予定だ。しかし、労働環境の改善は進んでおらず、このままでは「法令違反の労働」「労災かくし」などが水面下で増えかねないと懸念されている。現場で何が起きているのか?問題はどこか?
出演者
【ゲスト】橋本愛喜,【キャスター】山田大樹

ジャンル :
ニュース/報道 – 報道特番
ニュース/報道 – ローカル・地域
ニュース/報道 – その他

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

NHK
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私は 不思議な光景だと思いました。

1台 また1台。

連鎖反応のように
道路脇に停車するトラック。

いつの間にか
10台以上が 列をなしていました。

皆 つかの間の休憩が目当てだといいます。

市街地やコンビニで休もうとすると…

時間に追われ ちゃんと
休憩できる場所を探す余裕がない。

そこには 切実な事情がありました。

今 物流の需要が増加傾向にある陰で

トラックドライバーの労働環境が
過酷になっています。

輸送頻度が過密化する中
人手は減少し 負担が深刻に。

脳・心臓疾患の労災件数は 全業種の
3割に及び 過労死も最多です。

今年6月に発表された
国の基本方針では

このままでは 物流の機能不全

「モノを運べない」事態に陥りかねないと
指摘されています。

ドライバーを守るはずの
法律や規制も 十分に機能しておらず

現場からは「もう限界」との声が
上がっています。

それを1か月間やったとかありました。

トラックドライバーの悲鳴は
なぜ とどかないのでしょうか?

彼らは どんな働き方をしているのか
なぜ守られないのか。

取材を進めると「実態を知ってほしい」と

匿名を条件に 密着取材に応じてくれる
ドライバーが見つかりました。

島谷さんが勤めているのは
小規模の運送会社。

仕事のほとんどが
3次請け4次請けの下請け仕事です。

規制緩和で増えた運送会社の間で
激しい競争が続いています。

安かろうが きつかろうが
仕事を選べる状況ではないといいます。

この日 荷物を積むのは 中部地方の工場。

早速 想定を超える
大量の作業が待っていました。

1個10キロほどの箱 200個余り全てを
手で積むよう指示されました。

こうした運転業務以外の作業には

別料金を設定すべきであると
法律で定められています。

しかし この日も含め
料金は支払われないのが実情で

サービスが当たり前であるかのように
扱われるといいます。

積んだ荷物は 関東地方に運びます。

高速料金が出ることは ほとんどなく
下道を走るのが 常だといいます。

高速だと4時間半ほどの距離ですが
下道では 倍近くの時間がかかります。

労働時間は かさむばかりです。

働き始めて12時間がたった 夜7時ごろ。

島谷さんは 突然
あるボタンを押しました。

引き抜いたのは 運行記録を残す紙。

国が定めた拘束時間
13時間を守れないため

途中で記録を切るよう
会社に指示されているといいます。

その後 1時間ほど走り続け
着いたのは 人けのない山の上。

国の基準では 休息期間は
継続して8時間取る必要があります。

しかし 島谷さんは 僅かな仮眠の後
再び暗い夜道に車を走らせました。

朝。 指定の場所に ようやく到着。

ここでも待っていたのは

料金が支払われないという
荷下ろしでした。

次の仕事までの僅かな時間。

たまたま近くにあった施設に
シャワーを見つけました。

時には 5日間もシャワーを
浴びれないことがあるといいます。

ワンコイン6分のシャワーで
2日分の汗と疲れを流します。

スマホには 次の仕事の
詳しい内容が届いていました。

荷物を積みに行く場所は
100キロ先の工場。

高速料金が出ない条件でした。

また 下道を走ります。

道が混み合い なかなか前に進めません。

依頼主から 到着をせかす電話が。

目的地に近づいた頃 再び催促。

国の基準で 連続運転が許されているのは
4時間まで。

しかし 早く荷物を届けてほしいという
依頼主のために

違反と分かりながら 4時間以上
一切休憩せず 走り続けました。

到着先で積み込みを終えた頃
辺りは暗くなっていました。

ひとつきの時間外労働は 100時間以上。

いわゆる過労死ラインを超えています。

クタクタになりながら 400キロ先の
次の目的地へ向かいます。

この日も 途中で
運行記録を残す紙を引き抜きました。

社会の重要な基盤になっている
トラック物流業界。

まあ 配達で私たちは
お世話になっていますけども

ふだん 直接は接しない
企業間輸送の現場というのは

実態は見えず 十分な関心を
持たれてきませんでした。

その間に ドライバーたちの健康は
損なわれ続け

業界自体の持続性まで
危ぶまれる事態になっています。

じゃあ 現在の物流どうなっているかと
いいますと こうなっています。

消費者のニーズに応じた きめ細かい

この「多品目・高頻度」の輸送が
主流となっています。

運んでほしい荷物量である
この需要が増え続けて

ドライバーたちの輸送能力である
この供給を超えつつあって

そのギャップというのが…

どんどん広がっていくと見られています。

もう一つ懸念されているのが こちらです。
2024年問題です。

3年後に トラックドライバーにも

「時間外労働の上限規制」というのが
始まります。

供給力の 更なる低下ですとか
現場の混乱が起こり

これまで運べていたものが
運べなくなる事態。

すなわち この「物流危機」が
起きかねないと 指摘されています。

今日は スタジオに トラック物流の世界を
中心に取材している

フリーライターの
橋本愛喜さんにお越し頂きました。

ご自身もトラックドライバーとして
働いていた経験があります。

よろしくお願いします。
はい よろしくお願いいたします。

VTRで現状見てきましたけども
どう ご覧になりましたか?

私自身も 多くのトラックドライバーさん
取材しているんですけども

VTRに出てらっしゃった

トラックドライバーさんの
おっしゃってた

プライドだけで走っているっていう
言葉は 実際 私もよく聞くので

ほんとに あの言葉は胸に刺さりますね。

橋本さんもトラックドライバーで
いらっしゃったわけですけども

同じような あの過酷な経験は
されましたか?

そうですね。 やはりこう
休みたくても休めないという

時間にこう 拘束されている
っていうのは ほんとに辛いですね。

この業界が どれだけ過酷なのか
データから全体状況を見ていきます。

番組冒頭で見ました トラックが行列を
作っていた こちらですね。

現場の状況を匿名で提供された車両の
GPSデータから分析しました。

そこから分かってきたのが
ここに停車していたのは

もう関東から九州まで全国各地を
移動しているトラックだったんですね。

中には 総移動距離が
764キロにも及ぶケースですとか

国が定めた上限を
大幅に上回る

24時間以上の移動をしている
ケースもありまして

ドライバーたちの過酷な働き方が
改めて浮き彫りになりました。

休憩すら取れない 満足に取れない
とても理不尽な状況ですけども

橋本さんが取材をしている中では
どんなことが見えてきましたか?

そうですね 止める場所がなくて
結局 ゼブラゾーンに止めざるをえない

そういうドライバーさんが

追突されてしまうケースも
あるんですけど。
ええ ええ。

それに気付かず 次も翌朝起きて
そのまま その現場を離れてしまって

逮捕されてしまうという
ケースがあったり

あと お客さんの前で21時間半待たされる
とかっていうケースもあります。

その待たされた分は
お金はどうなるんでしょう?

今の現状だと
21時間半とか長い時間でも

ドライバーさんに
還元してくれるという感じには

なかなか今
なっていないのが現状ですね。

どうして こうなってしまうのか
構図を見て頂きたいんですけども。

荷主との構図ですね。

運送会社というのは
この 荷主に挟まれる形になっています。

発荷主と着荷主があるんですが

発荷主の方は 輸送の依頼をする
そして運賃の支払いをすると

まあ 運賃の交渉相手にもなります。

着荷主の方は
荷物の受け取り手であって

納期の調整など
相談する相手ですけども

やはり この構図ですと運送会社は
弱い立場になってしまいますか?

そうですね。 いわゆるまあ お客さんが
二種類いらっしゃるっていうことで

運送会社さんで
発荷主さん 着荷主さんの中で

意思疎通ができてない時とかっていうのが
かなりあるので

そうすると やっぱり運送業者さんは
どうしてもこう

どっちにつけばいいのかっていうふうにも
なってきてしまいますもんね。

では どうすればこうした状態を
変えることができるのか。

実は 今ですね
まだ一部ではあるんですけども

運送会社と荷主の双方で

取引先との関わり方を見直そうと
模索する動きがあるんです。

岐阜県 関市の運送会社です。

社長の桜井さんは かつて 荷主の要望には
どこまでも応えてきました。

しかしその結果 ドライバーの
長時間労働が常態化し 自損事故も発生。

行政から
改善を求められる事態に陥りました。

そこで踏み切ったのが厳しい条件を求める
荷主との取り引きをやめること。

顧客は半分にまで減りました。

それでもなお
労働時間を基準内にとどめるのは

容易ではない上 荷主都合の思わぬ要求を
受けることも しばしばです。

この日も 急な依頼が舞い込みました。

取引先の荷主から 納期を予定よりも
早めてほしいという要望です。

こうした仕事も
断りきれない事情があるといいます。

荷主との力関係の差が
如実に表れるのが 運賃の交渉です。

国は 去年 このままでは
運送会社が立ち行かなくなると考え

これまでの相場よりも高い標準運賃を示し
荷主にも協力を求めています。

しかし 強制力はありません。

この会社では 標準運賃の7割程度しか
もらえていないのが実情です。

一方 荷主の一部には こうした事態を
物流業界全体の問題と捉え

運送会社との関係を
見直そうとする動きもあります。

中部地方を拠点に

スーパーやドラッグストアなどを
展開している小売り企業です。

1日に1, 000台のトラックが
出入りする物流拠点に

おととし 新たなシステムを導入しました。

入荷の時間を調整する
ネットの予約システムを整備。

これまでは 順番待ちの混雑で
平均90分かかっていましたが

30分に短縮されました。

きっかけは
消費者に商品を届け続けるという

物流の持続性が 危ぶまれる事態に
直面したことです。

事態の重さを踏まえ 小売り業界の常識に
逆らうような試みも始めました。

生鮮品などを除く商品の納期を
1日遅らせる取り組みです。

これまでは
発注翌日の納品を求めていました。

小売り店にとっては 商品を欲しい時に

欲しい量だけ補充できる点が
メリットでしたが

運送会社のスケジュールが
過密になりがちでした。

そこで 納期を1日延長し

運送会社が余裕をもって
対応できるようにしたのです。

欠品や過剰在庫のおそれがあり
反対の声も上がりましたが

モノを運べないリスクの方が
より根本的であると判断しました。

橋本さん 「選ばれる荷主」という言葉が
ありましたけども

これは どうお聞きになりました?

そうですね。 こういう荷主さんが
増えるといいなって思いましたね。

まあ ただ今回のケースは

大きな大企業の
荷主さんだったんですけども

やっぱりこう 経営体力の乏しい
小さい荷主さんになると

ちょっと難しいかなって
いうのは思いますね。

やっぱりそれは 金銭的に結構難しいと
いうことになるんでしょうかね?

そうですね。 やはりこう
金銭的に こう厳しいと

運び手の方まで気が向かない
もう 自分の方で精いっぱいになってる

っていうふうになっちゃうのかな
というように思いますね。

この会社のような事例はごく一部

まあ 業界全体として
課題は 抱えたままだと思います。

では 国はこうした状況に
どんな対策をしているのか

取材に当たった 吉川記者です。

国も 荷主と運送会社の力関係を
課題とみていて

さまざまなルールを整備してきました。

最近の取り組みの
主なものをまとめました。

ここに載ってるんですが あの最近も
意外とこう 対策はしてきたんですね。

このうち一番上ですね。

罰則の意味合いが強い 荷主名の公表は

運用開始後 一度も実施されていません。

その他「配慮」ですとか「働きかけ」などと
いう言葉でも分かるように

荷主へは
お願いベースになっているのが実情です。

また 運送会社を
主に管轄するのは国土交通省です。

一方で 荷主を主に管轄するのは

経済産業省や農林水産省などと
省庁がまたがっていて

運送会社側と荷主側を横断する対策が

取りづらくなっているっていう点も
あると思います。

国が強いリーダーシップを発揮できるか
今 問われていると思います。

今日 最後に
こちらを見て頂きたいんですね。

プリンが出来るまで 私たちに届くまでを
図にしたものです。

プリンを例にとってますが
まあ プリン 私たちは

コンビニ スーパー こういった所から
買って食べますが

皆さん こういった所にしか
気がいかないかもしれません。

ですが プリンが出来るまでを見ると

これだけのトラックが
実際 走っているんですね。

こういったことから
やはり物流の大切さっていうのを

意識していかなければいけませんが

橋本さん 私たち消費者は
どんなことを意識すべきですか?

まず その自分自身が 今こう
ECとかネット通販とかで

手に入るモノっていうのは「BtoC」
だから この配送業者さんだけではなく

企業間輸送がないと
そこには行き着かないっていう意識を

まず もって頂くっていうのが
大事だと思うんですね。

「BtoB」その 企業間輸送の
ドライバーさんが

意識されるところっていうのは
やっぱりこう 迷惑行為。

例えば 路上駐車ですとか
エンジンかけっぱなしですとか

そういう時にだけ こう 邪魔だなあとか
っていうふうに思われがちですけども

まあ あの本当は そういう
ドライバーさんがいるから

自分自身が
便利に過ごせているっていうふうに

ちょっと意識を
もっていってほしいなと思います。

はい。 それが必要だと思います。
ありがとうございました。

東京の住宅街に謎の男が出没しました!

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