歴史探偵「妖怪大国ニッポン!」[解][字] …の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

歴史探偵「妖怪大国ニッポン!」[解][字]

コロナ禍で一大ブームとなった「アマビエ」のように、映画やマンガ、インターネットなど、私たちのまわりには「妖怪」たちがいっぱい!でも何で日本人は妖怪が大好きなの?

番組内容
妖怪大国ニッポンのルーツを探り、妖怪が日本人をとりこにする秘密を徹底調査。専門家を震えさせた謎の百鬼夜行絵巻とは?グッズにゲームに手品…、江戸時代に起こった「妖怪革命」とは?そして「ゲゲゲの鬼太郎」を生み出した水木しげるの創作秘話。水木が心のなかで妖怪たちと交わした会話が、娘によって明かされる。さらに佐藤二朗所長に取り付いた妖怪の正体が明らかに!キモカワイイ妖怪が多数登場、皆さんのお気に入りは?
出演者
【司会】佐藤二朗,渡邊佐和子,【ゲスト】兵庫県立歴史博物館学芸課長…香川雅信,【リポーター】山田大樹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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  12. 原口
  13. 今日
  14. 最初
  15. 姿形
  16. 所長
  17. 調査
  18. 日本人
  19. 妖怪博士
  20. お願い

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

およそ200年前の江戸時代。

一体の妖怪が
肥後国の海の上に現れます。

疫病をおさめる力があるとされた…

時を超え 2020年。

アマビエは

コロナ禍で大流行。

ついには
政府の感染防止キャンペーンの

マスコットにまでなりました。

度々 沸き起こる 妖怪ブーム。

一体どうして 日本人はこんなにも

「妖怪ラブ」なんでしょうか?

歴史を遡り 日本人と妖怪の
怪し~い関係に迫ります。

ほんとに震えました。

中世から描き継がれてきた
「百鬼夜行絵巻」。

なかでも 研究者を驚かせた
謎の絵巻を調査!

まさに 所長 ゆるキャラですわ これ。

ハッハッハッハッ!
いいなあ!

一緒に飲みてえなあ。

江戸時代 妖怪たちは

親しみやすいキャラクターに大変身。

その背景にあった 「妖怪革命」とは!

うわ~ これは
細かいですねえ。

そして
現代の妖怪文化の生みの親

水木しげるの創作秘話!

あまたの妖怪たちが息づく ニッポンは

まさに 妖怪大国!

その誕生のルーツを解き明かします。

♬~

いや~ アマビエさん。

早く コロナが終結しますように。

え~ そして一日も早く あの 僕が
大手を振って 飲みに行けますように。

う~ん。 アマビエですねえ。
そうなんだよ。

寒っ。 今 妖怪 通りました?

通ったね。
妖怪オヤジギャグ 通りました?

妖怪オヤジギャグ 通ったね 通ったね。

そんなことはどうでもいいから
座りなさい。
恐ろしい!

今日のテーマは?
「妖怪」でございます。

はい。 そら そうだろう。

もうね 「妖怪ブーム」って言われて
久しいんですけれども。

私も大好きですよ。
ただ所長…

それは… 何だろうね。 うんうんうん。

さあさあ さあさあさあ
話は盛り上がっておりますが。

山田探偵。
ええ。 その妖怪の謎を解く任務

私にお任せ下さい。
おっと。

妖怪たちを連れてまいりましたよ。

いや~ しかしまあ
これ まあ もちろん一部だろうけど

いっぱい いますねえ。
そうですねえ。

江戸の有名な妖怪絵巻の 30体。

例えば かっ… あっ 河童!

はい そうです。
いや 今ね 妖怪っていったら

やっぱ 河童とかが
非常に その

オーソドックスといいますかって
言おうと…

あっ ろくろ首ですね!
あっ そうです そうです。

ね。 これも
子供の時
怖かったなあ。

この頭 うにょっとしてるのは
これ あれだよ

ぬらりひょんじゃないの?
ぬらりひょんでございます。

もう ぬらりくらりとした
つかみどころのない妖怪でして

いつの間にか 家に入ってきて
お茶を飲んでるというね

妖怪なんですけどもね。
かわいいよね。 でも 何かやっぱり…。

うん 親しみがありますね。
チャーミングさがあるよね。

で 一説には 1, 000種以上
妖怪いると言われてまして。

すごい数ですね。

どうして この多種多様な妖怪たちが
生まれたのか。

妖怪大国ニッポン。 このルーツに
今日は迫りたいと思います。

最初の調査は どこに?

妖怪の大行列が 目撃されたという…。
なに?

いにしえの都 京都に
行ってまいりました。
わあ!

まず 私が向かったのは
京都市の一条通です。

ここで 妖怪愛好家たちの集いがある
というのですが…。

あっ これです。 これ これ。

その名も
モノノケ市。

うわあ~!
楽しそうだね。

2009年に始まった モノノケ市。

今回は コロナの影響で
実に2年ぶりの開催ということで

待ちわびていた妖怪ファンたちで
大にぎわい。

ちょっと怖~いフィギュアから

ポップでキュートな 縫いぐるみまで。

妖怪にまつわるアート作品が
てんこ盛りです。

そうですね。

こちらは 妖怪が
好きすぎて

アメリカから
移住してきた…

日本の妖怪を
世界に伝える活動をしています。

さて 今日は ここで
妖怪のことを教えてくれる

心強い助っ人と待ち合わせです。

ひょっとして
小松和彦さんですか?

はい。

この道 50年。
妖怪研究の第一人者…

小松さんの推し妖怪は
貝の子供の「貝児」。

今風に言えば

キモカワイイのが
推しポイントだそうです。

なるほど。

目がついてるじゃん。
面白いよね やっぱね。

他にも USB端子の
差し間違いを
引き起こす…

ハッハー! いや~
うまいこと考えるなあ。

ネットの海で
人々を怒りの波にのせる

「目くじら」など

現代社会に潜む 新種の妖怪たちが

描かれています。

何か とんちもきいてるし ちょっと
風刺みたいなのも入ってるしねえ。

鏡ですねえ。

さてさて ここ一条通で
モノノケ市が開かれるのには

理由があります。

実は この通りは 平安時代に

鬼たちの大行列が
目撃された場所なんです。

どういうこっちゃ。
鬼たちの?

(雷鳴)

遡ること 1, 000年以上前。

平安時代の 京の都は
今よりも もっと闇が深く

人の死が身近にありました。

人々は 疫病や飢饉といった

人間の力では
どうにもならない災いを

闇の中に潜む妖怪

「鬼」の仕業だと考えます。

(風の音)

鬼たちは
深夜になると 都の大路に現れ

群れを成して練り歩くと
恐れられていました。

その姿形が さまざまなことから

鬼の行列は 「百鬼夜行」と呼ばれました。

一条通っていうのは…

え~!

なるほど。

闇の中に潜む 妖怪たち。

昔から日本人は その姿を想像し

描き出そうと試みてきました。

なかでも有名なのが
室町時代に描かれた…

日本の妖怪画の最高傑作とも評されます。

色とりどりだね でもね。

ねえ ほんとですね。

冒頭 勢いよく走りだしたのは

青鬼と赤鬼のコンビ。

その前には さまざまな身の回りの…

先頭を進む琵琶の妖怪は

四つ足の 琴の妖怪を

引きずっています。

琵琶の妖怪と 琴の妖怪!
はぁ~!

お歯黒を塗って おしゃれをしたり

お経を読んで
僧のまねごとをしてみたり。

妖怪たちの 深夜の大騒ぎは続きます。

ところが 巻末に至ると 状況は一転。

上空から 巨大な火の玉が…。

闇を払う太陽とも 仏教の炎の呪文とも
言われています。

恐れおののいた妖怪たち。

大慌てで逃げ出し あやかしの宴は
解散と 相なりました。

百鬼夜行は 多くの絵師たちが
挑戦したテーマでした。

現在 国内外に60種以上の
「百鬼夜行絵巻」が残っていますが

この絵巻が 後世に 最も大きな影響を
与えたと言われています。

ところが 近年 小松さんは
真珠庵の絵巻に匹敵する

新たな「百鬼夜行絵巻」を見つけたと
言います。

やって来たのは
国際日本文化研究センター。

妖怪にまつわる
ありとあらゆる資料を収集し

データベース化して
世界に公開しています。

その貴重書庫に
うわさの絵巻がありました。

うわ~ すごい絵ですね。

2007年に発見された…

さざえと はまぐりが頭についた
貝の親子。

臼から酒をくんで踊る
「角だらい」。

絵巻独自の
妖怪たちが

次々に登場します。

そして 何といっても
この絵巻の特徴は 終盤です。

これはね…。
(小松)そうです そうなんです。

吸い込まれてますよね。
(小松)吸い込まれてるんですね。

で ここにいる妖怪たちは

この黒い雲を怖がって。

(小松)大慌てで逃げてる。
ねえ?

突如 妖怪たちの前に湧きいでた黒い雲。

渦を巻き 雷鳴を発して
妖怪たちを のみ込んでいきます。

その先には
2本の角が生えた異形のシルエットが。

おどろおどろしい
黒い雲のシーンは

絵巻全体の
3分の1を
占めていました。

絵師たちが 思い思いの表現で

百鬼夜行を描く。

その中から

さまざまな姿形の
妖怪たちが生まれます。

妖怪大国ニッポンの
ルーツは

この絵師たちの
果てなき想像力にありました。

いや~ でも
僕 これ もう見てて

やっぱ ほんとに
率直に 最初に思うのは

やっぱり いつの時代も 人の想像力は
誰も止められないというか 自由で。

自由で うん。 ねっ 自由じゃん 何か。
自由でしたね!

もう 何でもありだよね。
うん。

今日は こういった妖怪を
とことん語り尽くすために

実は 妖怪博士に
おいで頂きました。

はあ 妖怪博士。
ご紹介しましょう はい。

妖怪博士 お願いしま~す。

あっ。
妖怪博士でいらっしゃいますか?

香川雅信さんです。
どうぞ よろしくお願いいたします。

よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。

どうぞ こちらに はい。

VTRにご出演されました 小松さんの
お弟子さんでいらっしゃいまして

日本で初めて
妖怪の論文で

博士号を
とったことから

「妖怪博士」という
ニックネームが
付いております。

香川さん ねっ ほんとに
いろんな妖怪がいるんですね。

そうなんですね。
真珠庵の「百鬼夜行絵巻」。

この 真珠庵本の特徴というのはですね

よくよく見ていくと

単なる その 鬼じゃなくてですね

道具の妖怪っていうのが多いんです。

実は あの 室町時代には

「付喪神」というふうに
いいまして。
付喪神。

付喪神っていう。
まあ 我々もやりますけども

年末の大掃除の時に
あの 不要になったものを処分する。

で それで処分された道具たちが

「いや 何で 長年
この家に尽くしてきたのに

何で 今更 捨てられなきゃ
ならないんだ~」っていうことで怒って

じゃあ 妖怪になって 人間たちに
復讐してやろうっていうことで

あの この付喪神に化けるっていう話が
あるんですね。

これ 室町時代に
こういう だから

道具の妖怪が
たくさん出てきたっていうのは

実際に その 物が
たくさん作られるようになって

要するに あの
もし 物が少ない時だったら

こんな道具なんて
もったいなくて
捨てられないんですよね。

まあ 言ってみれば

今の大量消費社会の
始まりみたいなのが

実は 室町時代にあったんじゃないか
っていうことが

この絵巻の背景にある
というふうに
言われています。

まあ いつの時代もそうですけど
「物を大切にしなさい」っていうのは

もう 非常に言われるじゃないですか
親とかに。

そういうのって こういうとこから
きてるかもしんないよね。

だから まあ
「もったいないおばけ」ですね。

なるほど なるほど。
なるほど~!

でも やっぱり こういう
妖怪の絵巻なんかを見ていると

その 当時の人の頭の中で考えていた
想像力そのものを

こう 見てる感じがして
すごい面白いなと思ったんですよね。

でも それが あれだね。

あの~ 現代まで続いてる
人気の理由の一つに

なってるかもしれないね。
そうですね。

その辺の 想像力を自由に発揮できる

その まあ キャンパスとして

妖怪という
人に見えないものっていうのは

見えないから 自由に描けるから。

すごい…
すごい最適なのかもしれないね

その対象としてね。
見えないものを まあ あの

どのように表現するかっていうのが
要するに 絵師の腕の見せどころなので

そういうところは
多分 あったかなと思います。

さあ 次の調査は?
はい 次の調査なんですけども

これまで 平安から室町 中世の妖怪と
見てきましたけども

今度は 近世の妖怪になるんですが。
きた。 近づいてきたね。

これが 香川さんの専門の時代に
なるわけですね。

そうですね。
江戸時代の中頃になるんですけども

この時には
実は あの 日本人の妖怪観において

すごい 大きな 重大な
変換が生じてるんですね。

江戸時代の中期に。 はい。
ほう。

で それを私 「妖怪革命」という言葉で
呼んでるんですけども。

割とストレートなネーミングですね。
そこです。

続いては
江戸時代の妖怪革命の調査です。

やって来たのは
広島県北部 山あいの町 三次。

古くから 山陰と山陽を結ぶ
交通の要衝として栄え

江戸時代の妖怪伝承が
色濃く残る地です。

2019年 ここ三次に

世にも珍しい 妖怪専門の博物館が
オープンしました。

失礼しま~す。 あっ こんにちは。

こんにちは。
NHK「歴史探偵」の探偵をしております

山田といいます。
よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

妖怪大好き
学芸員の…

何 あの妖怪!

推し妖怪は「髪切」!

女性の髪に
がぶりと かじりつく
その姿が

かわいくて たまらないと
いいます。

食べてます。
食べてる…。

食べてるよ。
普通に 髪 切りゃいいじゃない。

さあ 博物館が誇る
5, 000点の妖怪コレクション。

その中から
江戸時代以降に生み出された

とびきり
ユニークな作品を

3つ
ご紹介いたしましょう。

おならですよね!

おなら?
おならしてます。

おならで退治するの?

面白い。
(吉川)もがき苦しんで。

ハハッ そうですね
もがき苦しんでますね。

ハハハハッ!
笑ってしまう。

ハッハッハッハッ! いいなあ!

一緒に飲みてえなあ。

確かに確かに。

そうですよね。
いや ほんとだね。

まさに所長 ゆるキャラですわ これ。
ゆるキャラ。

いや ほんとだなあ。

ハッハッハッハッ!

まあ 俺もね 見ながら…

そしてそして
現在 一番人気の展示がこちら!

はぁ~ これは何ですか?
こちらはですね…

136!?

仏像のように
ヒノキを彫って

一体一体を
造形しています。

福島県いわき市に
伝えられていたものですが

いつ 誰が 何のために作ったものか

全て 謎に包まれているそうです。

え~! 全て謎なの?

およそ260年にわたって続いた…

18世紀の中頃になると

江戸は 人口100万を超える
大都市に発展します。

闇が薄れた都市部の人間にとって

妖怪は 既に
遠い存在となっていました。

妖怪を怖がらなくなった 江戸っ子たち。

次第に 空想上のキャラクターとして

楽しむようになります。

その 大きなきっかけとなったのが
こちら。

江戸時代中期の絵師
鳥山石燕の…

1ページに 1体ずつ妖怪が描かれた
まさに…

例えば こちらの「震々」。

石燕は 古い絵巻や
全国の民間伝承から

妖怪を集め

それぞれの生態を
詳しく描き出していきました。

珍しいものが大好きな
江戸っ子たち。

石燕の妖怪図鑑が出版されると
すぐに飛びつきます。

人気を受け 続編が次々に刊行。

描かれた妖怪の数は

ついに 200を超えました。

石燕の妖怪図鑑をきっかけに

江戸では 妖怪ブームが巻き起こります。

こちらは 江戸時代後期に作られた
「妖物双六」。

ほう 双六だ。

さいころの目に合わせて 進んでいくと…

…など 全国のご当地妖怪が
次々に出てきます。

ああ これ楽しそう。
楽しそうですね。

今も やりたいもん。
何か これ あったら。

双六の他にも

凧や かるたなど

さまざまな妖怪遊びが
流行しました。

大人気だね。
ああ 行灯 あら~。

身の回りの品々も 続々と妖怪変化。

からかさお化けをデザインした
印籠や

鬼の形を模した
刀の鍔など

妖怪は 大人気の
キャラクターとなります。

これぞ 江戸の
「妖怪革命」。

江戸っ子たちの
粋な感覚が

妖怪たちの
遊び場を

大いに
広げたのでした。

いや~ ほんとに 江戸時代になって

まあ 太平の世になって

かつての その 殺伐としてた時に
怖がられた妖怪が

パッと 何かこう エンタメな感じに
なってましたね。

おっと。 この番組は
最近 割と こういう

何か イベント的な…。 さあさあ さあさあ!
おっと?

皆様 ご注目~!

どうした 山田探偵。
おっ!

これより お目にかけまするは

江戸の世で はやりました

「妖怪手品」にございます!
手品!? 手品まである。

こちらに置きたるは…

これより この障子に棲みたる妖怪を
呼び起こして ご覧に入れまする~。

いよぉ~!
(拍子木の音)

(拍手)

どうなるんでしょう?
(水を吹きつける音)

お!
お~!

お~!
お~ すごいね。

あの まあ 正直
すごい 水をかける音はするけど。

どんどん 浮かび上がってきましたよ。

おお! すばらしい!
すばらしい。

障子に現れた あまたの…

目 目 目!

妖怪…

(佐藤 渡邊)お~!
(香川)すばらしい。

すばらしい。
いや~ すばらしい。

これ でもまあ 江戸時代の人
びっくりしたろうね これね。

驚いたでしょうね これ 当時の方は。
ねえ 江戸時代の人は

「おお!」となったと
盛り上がったと思うよ。

実際にこれ 江戸時代の

この 手品のマニュアル本に
書かれているものでして。

マニュアル本があるんですね。
そうなんです。

で それを…

…っていう
そういう手品なんです。

乾いてくると消えるんですね。
一旦 消えると。

だけど…

また 浮かび上がってくるという
その仕掛けを利用した

妖怪手品ですね。

結局 その…

だから 今 始まったことじゃなくて

実は もう 江戸時代に
それは始まっていたということで。

さあ そして え~
最後のちょっと… おっと?

山田探偵 また どっか行ったな。 山…。

♬~(「ゲゲゲの鬼太郎」)

出た! この曲はもう
もちろん 「ゲゲゲの鬼太郎」…。

うわ!
今日は あなた

いろんな格好するね!

あなた ほんとに
NHKのアナウンサーなんですか?

妖怪探偵でございます。
妖怪探偵 言いますね。

妖怪を語るうえでは この…。

避けて通れませんよ。
避けて通れませんよね。

「ゲゲゲ」の創作秘話 ご覧頂きます。
あら 楽しみだ。

東京・調布にある
「ゲゲゲの鬼太郎」のお店には

たくさんの妖怪ファンが
詰めかけていました。

大かむろがいいの?

百目?

みんな それぞれ
お気に入りの妖怪がいる様子。

水木しげるは その生涯で

1, 000を超える妖怪たちに

姿形を与えました。

いや 妖怪 面白いよねえ
やっぱ ほんとねえ。

水木さんの妖怪画の魅力を
尋ねてみると…。

…っていうのか
そんな感じがいいなと思ってます。

すごい 妖怪に対して
愛があるのが伝わるよね

水木しげるさん。

水木さんは
一体 どうやって

魅力あふれる妖怪たちを

生み出したのでしょうか。

その秘密を知りたくて

生前の仕事場を訪ねることにしました。

あっ は~い。
あ~! こんにちは~。

こんにちは~。

出迎えて下さったのは…

推し妖怪は
「竹切狸」です。

いや~ ゲゲゲの
娘さんじゃないですか!

ここが?

あっ 実際に描いていた
お部屋なんですか? そうです。

え~! はい。
いいですか?

はい どうぞどうぞ ちょっと…

ほんとですか? 失礼します。 うわっ。
(原口)どうぞ。

ドキドキでした。
ドキドキだよ。

水木さんが 63歳からの30年間を
過ごした仕事場です。

びっしり 本で…。

こちらで描かれてたんですか?

(原口)はい そうなんですよ。

ああ Gペンね。 墨汁。

この書斎に
水木さんが妖怪を描く時に愛用した

古い画集が
残っていました。

きたよ! 「百鬼夜行」って
書いてあるよ。

はぁ~! そうなんですか。

江戸時代の絵師たちが描いた 妖怪画です。

描かれている妖怪を
水木さんのものと比べて見ると

姿形は
とてもよく似ています。

えっ! もう これ そのものですね。
(原口)はい。

ほんとだ。

そうですか。
そういう考え方だった。

画集の他に

使い込まれた
妖怪の専門書も
ありました。

うわ~ ほんとだ。

いや 貴重じゃないの? これ!

(原口)
あっ 「ヌリカベ」とかも。 そう。

そうなんです
「イッタンモメン」 そう。

「妖怪名彙」には
絵はなく

特徴を記した
短い文章だけ。

これが 大人気の
妖怪たちの元ネタとは

驚きでした。

ですよね。

ですねえ。

そうですか!
(原口)一反もめんも。

なるほど。

書斎には 妖怪にまつわる

たくさんの資料が詰め込まれていました。

水木さんは 漫画家であるのと同時に

古くからの妖怪文化の
守り手でもありました。

1968年 水木さんは 描きためていた
100枚近い妖怪画をまとめ

子供向けの妖怪図鑑を出版します。

その初め
妖怪画について こう語っています。

水木さんは 妖怪たちを
現代によみがえらせるにあたって

ある工夫を凝らしていました。

水木さんが描いた妖怪画の

貴重な原画です。

うわ 原画?

なんという細かさ!

え~! すごいな。

例えば
こちらの「いそがし」。

人に取りついて
せわしない気持ちにさせる妖怪ですが

背景には 江戸の大工たちが

せっせと働く様子が
描かれています。

もともとの姿形に

リアルな背景を
描き加えることで

妖怪たちが 絵の中に

生き生きと
息づいているようです。

うわ~! ほんとだ。

ほんとに いそうな…
うん。

現代の世に 数多くの妖怪たちを
復活させた 水木しげる。

時代を超えて つなげられた
絵師のバトンが

今も ニッポンの
妖怪たちに

強い力を与えています。

うん。
その水木しげるさんの妖怪画を1枚。

何! お借りしてきました。
おお!

こちらになります。

うわ~!
これですね…

…というタイトルです。

これは
非常に 緑の中で

明るい雰囲気ですね。
森の中にいるような。

そうですね。
ねえ。

何か 水辺にいる河童とか
小豆洗いとかいると思えば

上の方には 一反もめんがいて

茂みに
ちょっと隠れてるのもいたりとか。

一緒に こう 共存してるっていう感じ
しませんか?

ねえ ほんとだねえ。

妖怪が そして
楽しそうじゃないですか みんな。

うんうん 楽しそうですよね。

だから 何か 妖怪に対する
愛情の一端が

見れるような気がしますけどね。

あの 妖怪のバトンを渡すって
おっしゃってましたけども

いろんな資料をもとに 昔の人の思いを
ちゃんと生かしたうえで

ものすごい 妖怪に対する
真摯な気持ちがあったから

何か やっぱり それが
今を生きる俺らにも伝わってきて

やっぱり 心 打たれるのかなと
思いましたね うん。

まさに それこそ あの 最初に
アマビエのお札を貼られてましたけども

コロナ禍の中で
とても 何ていいますかね

心苦しい生活を
強いられたじゃないですか。

ずっと 家にいなきゃいけないとか。

あと まあ いろんな楽しみを
あのころ 奪われたわけですよね。

最初 あの
疫病よけっていう意味合いで

みんな その姿を
描いたんだと思うんですけども

ほんとに 疫病が避けられると思って
そのアマビエを描いてるというよりは

アマビエを描くこと自体を
楽しんでたような… に感じるんですね。

それが 心のゆとりなんです。

コロナによって もたらされた
そういった閉塞的な雰囲気を打破する。

まあ 気晴らしなんですけども

そういった気晴らしを
我々に与えてくれた妖怪ということで

まあ 実に あの 江戸時代の妖怪の
在り方に すごく近い

まさに これぞ妖怪っていう感じの
存在かなっていうふうに

思いますけれども。

さあ 所長 どうして日本人が
こんなに妖怪が好きなのか

見えてきましたか?
うん。

最初に 小松先生がおっしゃったことが
非常に 印象にありますよね。

ほんとに…

だから ほんとに こうやって見ると

あの まあ おっかない妖怪もいるけど

何か やっぱ 友達という感じがね。
そうですね。

僕らのせいじゃなくて
妖怪のせいなんだ

っていうことにすることによって

心の負担っていうのを
ちょっと 取り除くことができる。

まさに…

それが だから
今の妖怪ブームといいますかね

妖怪が これほどまでに
受け入れられている理由の

一つなのかなというふうに思いますね。

なんてことだ。

所長 何か悩まされてることは
ありませんか?

いやいやいや。
妖怪 関係ありますかね。

私は もう 何といっても
あの ツイッターをやってるんですけど…

それはですね きっと…。

うん 何だい? 何があるんだよ
何を用意してんの?
こやつが…

とりついてますね。
これね 「はじっかき」。

人に恥をかかせて いたたまれない
気持ちにさせる妖怪です。

これ 山田君!
はい。

はじっかきね
完全に 俺に取りついてるわ。

間違いなく。

何とか
おはらいする方法はないものかね。

そうですね… どうでしょうね
取りはらえますかねえ。

何か あの 親戚的なものやと
思われてるので

多分 無理やと思いますよ。
無理なのか!

友達だと思って いつも
連れて歩いたらどうでしょうかね。

いつも はじっかきに
なっちゃうじゃないですか これ!

心のゆとりです。
心のゆとりだ。 そうです そうです。

心のゆとりとして
はじっかきと共に生きていくか~。

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