出典:EPGの番組情報
人生の楽園 未来につなぐ故郷スペシャル~富山・氷見市、鹿児島市・新島[字]
ふるさと再生SDGsスペシャル1時間!網元だった古民家をカフェにし漁師町を元気にと頑張る茶山さん、無人島となった故郷の復興に奔走する佐々木さん、二組のご夫婦の物語。
◇番組内容
1時間の拡大スペシャル!故郷を未来へとつなごうと奮闘する二組のご夫婦を紹介する。第一の舞台は富山県氷見市。かつて網元だった古民家をカフェに再生、漁師町の歴史と文化を次世代へとつなごうと頑張る茶山公伸さん(47)と妻の彩さん(42)の物語。第二の舞台は鹿児島市新島。生まれ育った島が無人島に…再び人々の笑い声が響く島にと、二人きりで島に移り住み、復興に奔走する佐々木和子さん(62)と夫の直行(69)さんの物語。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/この番組は、テレビ朝日が選んだ『青少年に見てもらいたい番組』です。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
福祉 – 高齢者
テキストマイニング結果
ワードクラウド
キーワード出現数ベスト20
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- ホント
- 家族
- 最高
- 西田
- 古民家
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
今週は
何か いい事ありましたか?
私ね 思うんですよ。
今夜は SDGsの目標の中で
「住み続けられるまちづくり」
のために奮闘する
2組の家族をご紹介します。
最初の舞台は
目の前は 天然のいけすと呼ばれる
富山湾 海の幸の宝庫です。
400年も前から続く定置網で
今日も 生きのいい魚が
水揚げされました。
早朝の港は もう
活気にあふれています!
市場の直売所には
新鮮な魚がずらりと並びます。
西田さん。
はい。
富山弁で言うと…。
きときと!
うまいんですよ これが。
そんな港町
氷見の街道沿いに
今日の主人公が
いらっしゃるんです。
黒壁の りんとした佇まい。
今年で築100年という古民家です。
お邪魔しまーす!
おおっ!
奥まで土間が続いてますね。
わあ~ 広いな!
(スタッフ)こんにちは。
こんにちは!
いや~ 見事なお宅ですね。
ありがとうございます。
おお~ ホントだ。
この家は 元々
なんだったんでしょうか?
それでだと思います。
あっ 網元さんちでしたか。
へえ~。
そうなんです。
豊漁を願う書に
安全を祈願する
神棚など
今も 当時の面影が
残っています。
じゃあ ご紹介しましょうね。
氷見のシンボルのような この家を
未来へ繋げていきたいと
6年前 一念発起。
妻の彩さんと
2人の娘たちと一緒に
神奈川県から移住してきました。
では お二人に この家を
案内して頂きましょうか。
そうなんですよね この土間ね。
この土間
どこまで続いてるんでしょうか?
えっ… 海まで!?
はい。 街道沿いの玄関から
ずっと土間を進むと
家の反対側に出ます。
その先が富山湾。
近年は
埋め立てが進みましたが…。
海と街道に挟まれた茶山家。
この家の事を
多くの人に知ってもらいたいと
彩さんは 3年前 古民家カフェ
彦右衛門を始めました。
彦右衛門とは 茶山家の当主が
代々受け継いできた名前です。
(彩さん)おはようございます。
おはようございます。
今や ご近所さんが集う
憩いの場所になりました。
この彦右衛門を始めた
きっかけは…。
「もうやらなきゃ」と思って…。
彩さんのこだわりは
手間をかけて自家焙煎した豆で
淹れるコーヒー。
まろやかな味わいが人気です。
また
古民家に合う和のスイーツをと
あんこも手作り。
甘さ控えめで
さっぱりした味わいの
自家製あんこを使った
ぜんざいは
評判のひと品です。
(彩さん)
はい お待たせしました。
ヘヘヘッ!
どうぞ お召し上がりください。
あの… この家がカフェになって
いかがでしょうか?
それまでは
立派な建物だなという
外観からは
見ておりましたけど…。
この歴史的な建物で
コーヒー飲むのもいいなと。
で こちらでは 何やら
パソコンを広げて
ご覧になってますが…。
ああ なるほど。
地元の写真名人
田中裕成さんが撮った
昭和30年代の浜辺。
彩さんに見てほしいと
持ってきてくれたんです。
おお~!
(彩さん)そうです 勉強中です。
フフフフ…!
色々教えて頂ける…。
ねえ ご近所の皆さんが
歴史の先生です。
どんどん勉強させて頂きます。
父親の代で氷見を離れ
神奈川県で生まれた公伸さん。
お盆やお正月に
父の実家に帰ると…。
っていう感じですね。
茶山家は うちの兄貴と僕が
男は最後…。
どっちかが
来なきゃいけないんじゃないか
…みたいな思いがあった。
東京で
ダイビングインストラクターの
仕事に就いた公伸さん。
29歳の時 生徒だった彩さんと
結婚しました。
絶対 そう見えるんですけど…。
どっちもどっちなんじゃない?
お互い…。
転機が訪れたのは
長女が小学校に上がる前。
氷見の家で暮らしていた祖母が
亡くなってしまったんです。
「自分の出番…」
そう考え始めました。
(公伸さん)ちっちゃい時の
好きっていう思いが
やっぱり
あったんじゃないですかね。
守らなきゃなっていう…。
守っていきたい
っていう思いですよね。
私も 古いのに
すごい素敵だなって思うように
年とともに
考えが変わってきた…。
子どもたちの転校など
心配な事はありましたが
家族会議で移住を決断しました。
2016年 古民家の敷地内に建てた
新居に引っ越し。
公伸さんは 近くの酒蔵で
職を見つける事ができました。
移住を喜んでくれたのは
この家を ずーっと守ってきた
伯母の千枝さんです。
みんな 優しいし…。
ハハハ… うまい事…。
ホントに。
というわけで 本日は
2組の家族をご紹介する
1時間スペシャル。
まずは 氷見の古民家を守るために
奮闘する
家族の物語をお届けします。
♬~「ポリデント」
(女性)≪汚れてないし 洗浄剤なしでいっか≫
(大谷先生)入れ歯に菌が残ると
他の歯を失うリスクに
(戸田)「ポリデント」なら
≪リスク菌を10倍除菌 今ある歯のために≫
毎日「ポリデント」
♬~「ポリグリップ」
(戸田)さて あそこの彼女の悩み。
《それは部分入れ歯に・・・》
(女性)《あっゴマが・・・》
はさまっちゃった?
《極細ノズルはうす~く伸びて》
《ピタ~っとフィット!はさまりにくい!》
《いいカンジでしょ?》
「ポリグリップ」
富山県氷見市。
明け方
富山湾の向こうに現れたのは
立山連峰です。
雄大です。
で 家族が寝ている間に
浜辺にやって来たのは
先祖代々の網元の家を守るために
この地に移住した
茶山公伸さん。
ああ 早速 釣れましたね。
これは キスです。
(公伸さん)おつまみ
夜 楽しむために…。
天ぷらして…。
平日は 酒蔵の仕事
休日は カフェの手伝いをしている
公伸さん。
早朝の この時間が
自分だけのお楽しみです。
氷見の海は 景色が特別ですよ。
ホントですねえ。
この特別な景色も
未来へ繋ぎたい 大事な宝物です。
公伸さんが家に戻る頃
ご自宅は…?
あら もう こんな時間。
慌てて家族の朝ご飯を作るのは
妻の彩さん。
長女 愛海さんは
ヘアメイクに夢中です。
ヘヘヘヘッ。
全然 洗面台 空きません。
ヘヘヘヘヘッ。
まあ お年頃だもんね。
ヘヘッ。
男は 公伸さん1人ですからね。
そりゃ勝てませんわ。
いただきます。
(彩さん)はーい。
次女の心海さんは 中学1年生。
なんの授業が好きですか?
おお~。
えっ?
体育会系ってないもん。
(一同の笑い声)
なんか みんなにイジられて
嬉しそうなパパでした。
8時 公伸さん 出勤です。
3分ですかね。
えっ 3分?
家から歩いて3分で
職場に到着です。
おお~ そうなんだ。
近所にある高澤酒造場は
明治5年創業
150年の歴史を持つ酒蔵です。
公伸さんは ここで
蔵人として働いているんです。
今日は
酒樽を徹底的に掃除します。
お酒 入れるんで
きれいにしておかないと…。
昔ながらの製法を今に伝える
こちらの酒蔵。
中でも 酒をしぼる工程は
機械の力ではなく
自然にしぼり出す
槽しぼりで行っています。
まろやかな味わいで
新鮮な氷見の魚に合うと
評判なんです。
おお~ いいですねえ。
うまい酒も氷見の誇りです。
守っていってほしい宝です。
何百キロというお米を
機械の中に入れて
蒸し上げるという…。
素晴らしいじゃないですか。
この仕事に
スカウトしてくれた恩人が
高澤社長です。
お酒が好きなんだな
っていうのと…。
氷見の伝統の酒と
父の実家だった古民家。
未来へ繋げる責任と
やりがいを感じている
公伸さんです。
一方の彩さんはランチを前に
仕入れに向かいました。
こんにちは。
いつもありがとうございます。
今日 とれたそうで。
ばっちり おりました。
よかった。
心配しとったけどね。
ご近所の志浦鮮魚店には
朝 定置網で水揚げされた魚が
並びます。
この時期 美味しいのは
アオリイカや
ブリの幼魚 フクラギです。
彩さんは予約客のために
こちらのお店で新鮮なお刺身を
作ってもらっているんです。
ありがとう。
これに入れていいかな?
(彩さん)はい。 お願いします。
で 古民家カフェ彦右衛門に
戻ると
公伸さんが昼休憩で
酒蔵から戻ってました。
家族総出でランチの準備。
お待たせしました。
(山田さん)今日の刺身。
(畑さん)ああ 美味しそうやね。
(彩さん)はい。
お客様は 氷見のお魚を目当てに
いらっしゃいました。
彩さんは 富山湾の魚の美味しさを
この古民家で伝えたいと
金曜・土曜限定の予約制で
定食を始めたんです。
きときと 美味しい。 甘い。
でしょうね。
となれば 公伸さん 出番ですね。
蔵の中へ入れとく。
はい。
(山田さん)これがいい。
ヘヘヘ いいですね。
うまい うまい。
うまい うまい。
きときとが もう倍増します。
ヘヘヘ きときとが倍増。
最高です。
9月になり 季節の変わり目の
仕事が始まりました。
えっ どんな? 何? 何?
ちょっと 愛海 持ってて。
あっ 娘たちもお手伝いだ。
(公伸さん)順番どおりに
しとかないと忘れちゃう。
えっ これは?
もう夏が終わりなんで これ…。
これは重いです。
これは 一枚ずつしか持てない。
移住してくる前は 人手が足りず
簀戸は蔵にしまったまま
一年中 冬用の板戸でした。
ご夫婦が
季節ごとに交換する習わしを
復活させたんです。
こっちの板戸に戻すのは
8月終わって
まあ 9月になったら戻す。
覚えた?
覚えた。
(公伸さん)頼むよ。
順番 覚えてね。 これね。
ドアとか変えちゃうから
すごいなって。
雰囲気が変わるから
全然 違う店みたいに見える。
季節を感じる設え
いいもんですね。
この伝統を娘さんたち
また未来に繋いでください。
頼んだぞ。
(菊池)手伝おっか?
<その紙パンツの引き上げ
ついつい手伝っていませんか?>
え?
(おばあちゃん)
あら!私でもスルっとはけちゃった!!
≪そっか 自分ではけたら
こんなに嬉しいんだ≫
<そう それは「ライフリー」だから>
<軽いチカラで 2倍に広がる>
<引っかからずに スルっとはける>
はけた!
まだまだできます。
はい!
<「自分でできる」を 増やそう>
<「うす型軽快パンツ」>
氷見伝統の和菓子も
カフェ彦右衛門には欠かせません。
(彩さん)こんにちは。
(店員)いらっしゃいませ。
(彩さん)
いつもありがとうございます。
こちらは 昭和4年創業の次郎平。
京都から伝わった
刀の鍔をかたどった
きんつばが有名です。
富山は 茶道を嗜む人が多く
和菓子の文化も
古くから根付いているんです。
彩さんのお目当ては
抹茶くりーむ大福。
(彩さん)
はい ありがとうございます。
歴史ある氷見の魅力を
未来に伝えていこうと
日々 勉強中の公伸さんと彩さん。
かつて 多くの網元が並び
にぎやかだった この浜辺。
街道も活気に満ちあふれてました。
そんな氷見の歴史を
若い2人に教えてくれるのが
このご近所の方々なんです。
(公伸さん)こんにちは 斉藤さん。
(斉藤さん)はい。
お隣の斉藤良一さん 74歳。
この家で生まれ育ち
昔の事をよ~くご存じです。
今日は
目の前の堤防のお話を伺います。
(斉藤さん)今 この堤防 ねえ。
図解してくれたのは
埋め立て前の様子。
浜辺は堤防のかなり下でした。
台風来るよってなったら…。
斉藤さん
公伸さんに説明するために
羽目板を手作りしてくれました。
おお~ ありがとうございます。
で こういう溝が
あるっていう事ですね。
(斉藤さん)そうそう そうそう。
(公伸さん)すごいですね。
そういうのを聞けると…。
ええっ ホントです?
ホント。
あいさつもしっかりするし。
斉藤さん これからも
よろしくお願い致します。
♬~
朝10時 彦右衛門 開店です。
常連さんたちに人気なのが
地元 老舗和菓子店 次郎平との
コラボメニュー
さっぱり味の自家製あんこと
相性抜群です。
はい お待たせしました。
一日に2度来てくれる事もある
金崎さんご夫婦です。
89歳の謙輔さんは
氷見の歴史書の編纂に
携わったという
歴史の先生です。
近世の終わり頃の加納町の…。
これは北の橋に代わるものじゃね。
ああ~!
この辺りの幕末の様子が描かれた
風景画です。
彩さんのために
持ってきてくれました。
砂浜から
この土間をずーっと通って。
馬車屋とか牛舎とか
乗せたんじゃないかと
思うんですよ。
なるほどね。
威勢のいい男たちがブリを運ぶ姿
目に浮かびますね!
そして こちらは…。
この 横に走ってる この…。
(東海さん)ケヤキでね
しっかり 漆 塗ってあって
素晴らしい材料ですね。
おお~ 確かに立派です。
(東海さん)これも立派ですよ。
「帯戸」と言いますけれど…。
帯戸と言うんですね。
一枚板だったとは驚きました!
西田さん。
はい。
この縁側も
一枚板だそうです。
すげえ~!
茶室まであって
氷見の網元 恐るべし!
茶山家 夕飯の時間です。
今夜は 公伸さんが釣った
キスの天ぷらが主役。
他にも 地魚のお刺身など
ごちそうがそろいました。
(一同)いただきます。
キスの天ぷらを
娘たちに猛プッシュです。
美味しいと言ってほしいんです。
(公伸さん)美味しい? 美味しい?
(愛海さん)美味しい。
美味しい。
(彩さん)うん! 美味しい。
よかった!
いつものより美味しくない?
いつものより美味しい。
大人になった時に思い出して
「あれは最高の贅沢だったんだな」
みたいな年に
いつかなるんだろうなって
思います。
いやあ 公伸さん
早起きしたかいがありましたね。
最高ですよ。
ねえ。
褒められたところで
朝の洗面所争奪戦の話に…。
まつげの話とかさ
あの… 前髪の こう… とかさ。
結局 惨敗でした。
移住して6年。
最近は地域で
色んな事を任されるようになった
ご夫婦。
今日は
地区の会長さんのお宅へ伺います。
(公伸さん)こんにちは。
番匠さん こんにちは。
番匠光昭さん 76歳です。
うちのおじいちゃんの代から三代。
かつて 定置網漁の移動で使った
天馬船など
今では貴重な
木造和船を造る技術を持つ
番匠さん。
今 造っているのは
おみこしです。
地域の神社の建て替えに伴い
古い社から
船でご神体を運び出す遷座が
100年ぶりに行われるんです。
ほう~。
ほんでさ やっぱ 手 足らんがや。
かかって当日。
なんと いきなり
100年ぶりの神事のメンバーに
抜擢された公伸さん。
後日 氏子用の装束が
届いたんですが…。
(彩さん)違うね。
ここが おかしいもんね。
じゃあ 前… これは前。
おトイレできるんだって。
(彩さん)ああ どうも すいません。
番匠さんが駆けつけてくれて
あっという間に
着付けて頂きました。
(彩さん)ばっちり似合ってます。
(番匠さん)
あんたは背丈があるから…
かっこいいのう。
いやあ 番匠さん
ありがとうございます。
そして 9月の8日。
遷座祭は
無事 執り行われました。
「地域の祭りも
守っていきたい」
決意を新たにした
公伸さんです。
氷見に住む機会を与えてくれた
家なので
大切にしたいですね。
100年も変わらず
りんとしてる事が
すごいなと思って。
これからも守り続けていけたらな
って思いますね。
まだまだ若いお二人です。
力を合わせて
素晴らしい氷見の暮らしを
未来へ繋げていってください!
所変わって 鹿児島県の錦江湾。
桜島の目の前に浮かぶ
この小さな無人島に
なんと 2人だけで移住した
ご夫婦のお話です。
最初にご紹介してから
3年が経ちました。
お二人 元気にして
らっしゃるんでしょうか?
鹿児島港から船で30分。
見えてきました 新島です。
あっ!
迎えに来てくれてたんですね。
お久しぶりでございます!
いらっしゃいませ。
お久しぶりです。
りゅうに癒やされながら
島の生活を楽しんでます。
いや~
りゅうも元気で何よりです。
では 改めてご紹介しましょうね。
お二人は3年前
福岡県から新島に移住しました。
現在 島で暮らしているのは
ご夫婦だけです。
朝が一番気持ちがいいです。
爽やかな空気も吸えまして…。
う~ん! 確かに爽やかです。
西田さん。
はい。
お二人は2年前に
民泊を始めたんですよ。
おっ!
ここ 泊まる所はないんですか?
とかいう言葉も頂いたりとかして
ああ 泊まる… 泊まる?
そこで 民泊の許可を取り
間取り3DKのうち3部屋を
お客様用にしたんです。
3部屋!?
って事は 残り台所じゃん!
そうなんです。
ねえ…。
お二人の居場所は この台所です。
えっ じゃあ どうやって寝るの?
どうやって寝るの?
はい。 寝室は新たに作りました。
ああ… そうなんだ。
ジャン!
ジャン!
(和子さん)押し入れを
2段ベッドみたいに…。
(直行さん)改造して…。
なんだか 楽しくなってきた。
(和子さん)
私が下で こんな感じで寝ます。
はい。 という事は
直行さんは上ですよね。
(直行さん)私はですね
背面乗り…。
おおっ 器用に上りました。
(直行さん)
そのまま寝ちゃうという…。
そういう事でしょうね。
ヘヘヘヘヘッ!
私が お客様として行った時に
そこに住人の方が寝て
その時だけ民泊用にっていうの
なんか 嫌だなと思って…。
(直行さん)お客様が
すごく喜んでくれるんですよね。
やってよかったなって
思ってるんですけどね。
周囲 およそ2キロの小さな島
新島。
和子さんのふるさとです。
12歳まで ここ おりましたので
新島に。
20軒ちょっとぐらいは
あったのかなっていう感じですね。
この航空写真 ご覧ください。
島中に 畑が広がってるのが
わかりますよね。
サツマイモや麦を育て
多い時で
250人が暮らしていました。
でも 時代の流れとともに
住民は島の外に仕事を求め
高齢化も進みました。
人口は
みるみる減っていったんです。
(和子さん)生まれ育った所です。
12歳まで暮らした家が
ここにありました。
今は草むら。
(和子さん)姉たちが 鹿児島市内の
上の学校に行きましたので
私も そこに
一緒に住みなさいという事で…。
5人姉妹の末っ子だった和子さん。
小学校卒業後は
鹿児島市街の叔母の家で暮らし
短大を卒業すると
絹織物の会社に就職。
島に戻ろうと思ったきっかけは
姉からの1本の電話。
「ふるさと 新島が
ついに無人島になった」
と言うんです。
慌てて駆けつけると…。
もう… ジャングルですね。
足元も 場所が どの場所なのか…
怖かったです。
このままでは
ふるさとがなくなってしまう。
思い出したのが
島の未来を憂いていた
父の言葉でした。
「新島の神社を
再建したいんだけど
どげんしようもなか」ちゅうて…。
2人は姉夫婦たちと一緒に
新島を再生しようと
草刈りから活動を始めます。
そして 7年前には神社を再建。
誰かが ここで暮らさなければと
意を決して 2019年
夫婦で新島に移住したんです。
再建した神社の大祭も
3年前に復活。
久しぶりに
元の島民も集まりました。
この度
新島に住むようになりました
佐々木直行が
真心込めて務めさせて頂きます。
止まっていた時計が
動き始めました。
(和子さん)
わあ きれいになったねって
よかったって言ってくださるの
嬉しいです。
(直行さん)義理の父の願いが
ようやく
これで かなったのかな…。
あれから3年。
新島での暮らし どうですか?
ここまで自然が
過酷だったっていうのは
計算以上でしたね。
島暮らしは 船が欠かせませんが
悪天候で船を出せない日が
1年で30日もあるそうです。
行きたくても
桜島の方に渡れないとか…。
なるほどね。
和子さんは どうですか?
鹿児島に なんか用事があるとかは
1泊 泊まれるとか
早く行きたいっていう思いに
なったんですけど
今は 早く新島に帰ってきたいな
っていう…。
なるほど。 かけがえのない
ふるさとですもんね。
西田さん
新島に観光船がやって来ました。
観光船? どういう事ですか?
いらっしゃいませ。
(直行さん)こんにちは。
佐々木さんご夫婦に
島を案内してもらう
ツアー客の皆さんです。
へえ~。
12歳まで住んでました ここに。
元島民です。
お二人は
桜島・錦江湾ジオパーク認定の
ジオガイドに合格。
新島の自然環境や歴史などを
ガイドしているんです。
ええーっ!
ここも
ジャングルだったんですけど
ボランティアの協力を頂いて
きれいにしてくださいました。
そしてですね このアコウの木
中心に 特に あるんですけれども
大きい木がなかったから…
風よけにですね
ここに入島する時に
持ってきた。
だから 223年は経ってます。
これ 分校跡です。
たまたまですね
いい写真がありまして
ここ 右手が校舎でした。
和子さんが通った
昭和47年に閉校になりました。
多い時は 40人ほどの児童が
通ってましたが
校庭が狭いので
運動会は砂浜です。
(直行さん)それこそ
鹿児島市内の親戚縁者とか
大運動会に
飛び入りで参加されてたそうです。
そのぐらい
にぎやかだったんですね
この島は。
夏には 海水浴客が
大勢 島に渡ってきました。
いや しかし
きれいなビーチですね。
(直行さん)この草木がない所に
1メーターぐらいの幅で
白~い…
これは 縄文時代の貝の化石層が
こういうふうな形で
肉眼で見えるっていう場所が
非常に珍しいです。
およそ240年前に起きた
桜島の大噴火。
その時 海底が隆起し
誕生したのが新島です。
そのため…。
(直行さん)海外からも
この層を見るために
地質学の先生がですね
わざわざ この島に来られる…。
そして ツアーのお楽しみが…。
ん? 「ハイジブランコ」?
なんか 怖~い。
西田さん。
はい。
眺めが最高なんです。
おお~ すげえ!
うわっ 気持ちいい!
ハハハッ。
きれいね!
ビーチも満喫して
ツアー終了です。
いかがでした? 新島。
いいとこじゃないですか?
よかったです
やっぱり 自然がですね。
ボランティアに 今度 みんなで
来ないかんねっちゅって…。
ありがたかったです
連れてきてもらってね。
さようなら! お達者で!
(汽笛)
さようなら~!
またまた ぜひ…
ぜひ おいでください!
(和子さん)
このガイドをさせて頂く上で
知れば知るほど
戻ってきてよかったな
っていうのは感じてきてます。
苦労はしてるんですけど
もっともっと ここが
素晴らしい島に
なるんじゃないかなと…。
そして 明日は
週に3日の連絡船が来る日。
大事な人たちがやって来ますよ。
(黒木)≪帰れば 「金麦」≫
≪帰れば…きん…むぎ…≫
≪無いんかーい!!≫
お願いします
≪帰れば!≫
<帰れば 「金麦」>
(宮沢)<ちょっと頑張った日は>
(小栗)ちょっと高級なビ-ルでしょ!
<それ 良いと思います!
手に取る前からもうワクワク>
<サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」>
うまっ
<ちょっと高級なビールですもの>
♬~
(田中)あ~
(松尾)徳大寺はん ええ声 出さはるわ~
(市川)
TOTOは 肩楽湯と腰楽湯が
同時にドバーッと出ますねん
うぉ~
ええ声 出さはるわ~
TOTOのお風呂やないと
ここまでええ声は出さはりまへんで~
<TOTO いたれりつくせりバスルーム シンラ>
(2人)はははははは
うぉ~
無人の島になった ふるさとを
再生しようと
3年前 新島に移住した
佐々木和子さんと 夫の直行さん。
あれ しんじま丸。
日曜日 桜島から
週に3日 運航してる連絡船が
到着しました。
おはようございます。
こちらは
和子さんの姉 東ひろ子さんと
夫の道也さんです。
今日は
新島の再生に取り組んでいる
NPOの活動日。
ボランティアの皆さんも
到着しました。
ダンチクが
相当 こうなってるから…。
実は 道也さんとひろ子さんは
新島の活動で
40年ぶりに再会した同級生。
7年前
島の神社で結婚したんです。
新島が結んだ縁というわけですね。
♬~
いやいや 草刈ってくれて
ありがとうございます。
子どもたちが
自然体験できるような島が
できればいいねっていう事で…。
来てみたら 桜島は見えるは
海はきれいだって。
皆さん それぞれの思いで
新島に愛情を注いでくれています。
おかげで
こんなにきれいになりました。
ありがとうございました。
公民館をお借りして
お昼ご飯です。
姉のひろ子さんが 九州の郷土料理
だご汁を作ってくれました。
だご汁 うまか~!
(直行さん)はい いただきます。
(和子さん)
うん 美味しい こうちゃん。
(直行さん)
ごぼうが利いて うまい。
ふるさとを再生しようと
ボランティア活動を呼びかけた
姉のひろ子さん。
今 どんな思いで
いらっしゃいますか?
今まで なんのために
生まれてきたのかなって
ずっと思ってたからに
あっ これが私の使命だったかも
しれないなって。
私の使命。
ふるさとへの熱い思いは
妹の和子さんと同じです。
(和子さん)さようなら。
バイバーイって。
バイバーイって。
わあ 今日も桜島きれいだね。
ねえ りゅうちゃん。
朝 りゅうと一緒に
桜島を眺めるのが
和子さんの日課です。
(和子さん)
りゅうちゃんも入れて。
いいね りゅうちゃん いくよ。
おっ かっこいい りゅう!
おお~ りゅう 決まったじゃん。
毎朝ですね 全ての もう…
神々様にお力を頂くというので。
今朝もパワーを頂きましたね。
直行さんは
新しい家族のお世話です。
新しい家族?
はい おはよう。
あら 卵 産んどるじゃん。
ありがとう。
ニワトリを飼ったんですか。
お二人の活動を知った方から
応援したいと
烏骨鶏を頂いたんです。
おお~ ありがたいね。
(烏骨鶏の鳴き声)
卵を待っているのは和子さん。
ヘヘヘ…。
お母さん
今日は 1個 卵産んどる。
なかなか産まなかったのに
よかったよ お父さん。
2個だったら
なお よかったんやけど。
アハハ… 甘い。
アハハ… しょうがない
お父さんにあげよう。
おおっ 和子さん 優しい。
今日の朝ご飯は 高菜炒めに
和子さん特製ピクルス
そして 辛子明太子です。
で 直行さんには
烏骨鶏の卵付きだ。
(直行さん)あっ 割れてしまった。
(和子さん)え~ 割れたの?
あら…。
いただきまーす。
あっ 和子さん
卵 ちょっと気になってます。
よかったね。 今日 1個産んでて。
(直行さん)うん。
(和子さん)
黄身がきれいやってね。
和子さん やっぱ
なんか 食べたいんだな 卵。
やっぱり 烏骨鶏の卵 美味しいね。
(和子さん)美味しい?
お父さん ラッキーやね。
なんか 微妙な空気ですね。
直行さん
次は和子さんに譲らないとね。
新島で暮らすために
船舶免許を取得した直行さん。
移住当初は
小さな平船1艘でしたが
現在は2艘所有しています。
実は 海上タクシーの資格を
取得したんです。
おお~ すごいですね。
この海上タクシーで
今日も民泊のお客様を
迎えにいくんです。
その間 和子さんは
夕食の下ごしらえです。
民泊は 一緒に 共同作業で
それで バーベキュー。
食材は
桜島などに買い出しに行きますが
少しずつ
畑で野菜も育て始めました。
現在は シソ 赤唐辛子 玉ねぎ。
さらに今年は
ゴーヤーとスイカに挑戦しました。
でも…。
ん?
(和子さん)
ネズミちゃんがおりますから
ほとんどやられまして。
あらららら…。
できるものはしたいんですけど
小さい頃は もう
自給自足でしたから。
そうですね 島で野菜が作れると
船が出せない時も
安心ですもんね。
(麻季さん)こんにちは。
(和子さん)いらっしゃい!
直行さんが民泊のお客様を乗せ
帰ってきました。
アハハ… ただいま。
おかえり。
今日のお客様は18年来の友人
太田則次さんと麻季さん
ご夫婦です。
いやいや ようこそ 新島へ。
早速ではございますが
各自バーベキューの食材を
調達する事に
なっておりますんですが。
(直行さん)こういう感じ。
そういう感じで
釣っちゃってください。
してたら釣れるわけですね?
釣れるか釣れないかは…。
(麻季さん)運ですね。
(直行さん)あなたの…。
(麻季さん・和子さん)腕次第。
麻季さんは釣り初体験。
則次さんは腕に覚えあり。
錦江湾は魚の宝庫ですからね。
どうぞ。
小さいけど とっとった。
おお~ さすが 和子さん
カサゴをゲットですね。
九州ではアラカブと呼びます。
(和子さん)釣らないと
晩ご飯ないとよ。
責任重大ですね。
(和子さん)あなた お腹すいたまま
寝らにゃいけんよ。
はい 頑張ります。
ヘヘヘ…。
いや プレッシャーかけますね。
おっ!
初です!
いやあ 麻季さん
初釣りで立派ですよ。
これ 何かな? アメンかな?
直行さんは ちっちゃいですね。
西田さん。
はい。
則次さんにも きましたよ。
オッケー オッケー。
本日の釣果 カサゴ7匹。
全員 晩飯にありつけます!
さあ 海辺でバーベキューです。
おお~ 最高じゃないですか!
どんどん焼いちゃいましょう!
久々の出会いに。
(和子さん)今日は
どうもありがとうございました。
うん! 美味しい。
(麻季さん)わあ 美味しい!
(和子さん)美味しいね!
(則次さん)うわっ すごい!
さっきまで生きてた…。
そうですよ
自分で釣ったカサゴですよ。
(麻季さん)ああ 嬉しいですね。
(則次さん)自分が釣ったやつをね
食べるなんて…。
(和子さん)ちょうど塩加減いいよ。
(麻季さん)最高。
(和子さん)美味しい!
(直行さん)美味しいね。
あの 太田さんご夫婦に
伺いますね。
佐々木さんご夫婦が
無人島になったふるさとに帰る
って聞いた時
どう思われました?
もう びっくりしました。
そこから やっぱり
島に住むんだ! みたいな。
自分たちも 今後どうするのかな
というのの ひとつお手本で
素晴らしい方に巡り合えたなと。
お手本ですってよ!
嬉しいね 和子さん 直行さん。
桜島も
2人を応援してくれてますよ!
♬~
ジオガイドに民泊と
忙しくなったお二人ですが
さらに
始めようとしている事があります。
えっ? まだ 何か始めるんだ!
カフェ兼…
まあ あの… 休憩所。
島民2人の島に なんとカフェ!
立派な設計図まで
あるじゃないですか。
やりますね 直行さん。
…ってか やりすぎじゃね?
大丈夫です。
大勢 協力してくれる方が
いるんです。
おお~ そうなんだ。
いやいや 皆さん ホント
ありがとうございます。
完成がですね
10月末を予定しています。
10月末! 楽しみです。
西田さん。
はい。
3年前 和子さんの実家跡から
お二人が見つけたもの
覚えてますか?
覚えてますよ。
古いかき氷機ね!
父がですね 夏の間
かき氷屋さんをやってました。
(和子さん)
氷をブロックで買ってきて
祖母とか
うちの母なんかが 蜜を作って。
「茶 飲まんね」って言って
飲んで頂けるような場所
っていうか
提供できたらいいなと思います。
ああ だから カフェなんだ!
こちら でも さびてますけど。
さびて使えませんが
大事な思い出の品です。
(和子さん)お店ができましたら
お店の前に オブジェとして
置かせて頂こうかなと思います。
おお ナイスアイデア!
新島の再生を
誰より願っていたのは
お父さんですもんね。
(和子さん)うわ~ ここに来たら
ゆっくりとお茶が飲めて
桜島も眺められて
心の充電になったね
って思って帰って頂ければ。
ますます
忙しくなればいいなと思う…。
ますます忙しくなる島暮らし。
島カフェ 楽しみにしてます。
(2人)ありがとうございます。
7年前 最初に再建した島の神社。
今日も一日
ありがとうございました。
毎日 お掃除を欠かさず
ふるさと 新島をお守りくださいと
お願いをします。
ホントに何もないんですけど
ああ 自然はすごいな!
っていうので。
(直行さん)楽園が
最初からあるわけがない。
自分たちの努力
皆さんを巻き込んだ
みんなが楽しめるものを
作っていった時に
「ああ 楽園になったな」と
思えるものができたら
僕は最高だなと思っています。
「楽園は自分たちで作るもの」。
本当に そのとおりだと思います。
ふるさとの暮らしを未来へと繋ぐ。
思いを同じくする仲間と
力を合わせて
今を精いっぱい生きる!
その先に
楽園が見えてくるんですね。
今日も 日本のどこかで
ふるさとを守ろうと頑張る皆さん
応援してまーす!
次回は 滋賀県高島市が舞台。
金融の仕事から転身
農園とレストランを開いた
ご夫婦のお話。
2人の野菜LOVEが
あふれています!
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