広島から帰宅した修。
家には泣き崩れる世津と仏壇の前に座るフミがいた。
フミは畳に手紙を置く。
裕之からの手紙だった。
《母上様
生を受け26年の長い間。小生を育まれた母上にお礼申し上げます。
飛行機の道を選んだことは母上様が胸を痛めたことと思います。
親不孝の数々お許しください。
再び帰らざる出撃命令がくだりました。
今に及び何も心残りはありません。
この手紙が着く頃、戦果をあげてみせます。
裕之はお国のため笑って死にます。
母上と兄上の幸福をお祈りします。
ありがとうさようなら》
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