新型コロナウイルスの影響で中止が決まる夏祭り。
観光客が減り静かになった街を盛り上げようと、新しいスタイルのお祭りが誕生しています。
8千人の踊り子が「潮音頭」に合わせて街を練り歩く「おたる潮まつり」。2020年で54回目、小樽最大のお祭りが、7月24日~26日に開かれるはずでした。しかし、新型コロナウイルスの影響で2020年は中止に…。
小樽市民:「今すぐ踊りたいです。めっちゃ寂しい…」
観光客の数も感染が拡大した2月から急激に落ち込み、3月には例年の3割に…。静まり返った街をなんとか盛り上げようと、市民が考えたある試み、それが!
新型コロナウイルスの影響で中止が決まった「おたる潮まつり」を、オンラインで再現しようという試み。名付けて「Zoom潮音頭」。
同時に最大100人まで集まり踊ることができるんです。
この企画は、毎年お祭りにあわせて子供達に踊りを教えている日本舞踊家藤間扇玉さんのアイデア。
休校になった子どもたちへの想いがきっかけでした。
藤間扇玉さん:「1日に1曲で良いから踊ってくださいと。踊って身も心も健全でありますように」
扇玉さんの娘、扇久華さんが中心となって参加者を募り4月下旬から週2回開催し、録画しています。本来の開催予定日だった7月24~26日には、収録した映像をインターネットで配信し、練り歩きを再現する予定です。
藤間扇久華さん:「こういう状況の中で画面を通して会って、集まれたという、ライブ感の貴重さを非常に感じています」
街頭放送を運営する会社も協力し、無料でCMを制作。参加者を募っています。
「Zoom潮音頭!」「潮音頭でこの夏を元気に乗り越えませんか?」
これまでに160人が踊り、今では祭の公式イベントとして認められ、「ミスおたる」も参加。
「カワイイ!ショートカットってやっぱり似合うね! ショートに浴衣って合うじゃんね!」
参加者の平山文子ちゃんと公子ちゃん姉妹。浴衣に着替えて踊っています。
母親・平山三起子さん:「祭が中止になったよと伝えたら、上の子が泣いて残念がっていました」
4歳のころから祭に参加している文子ちゃん。将来の夢は…。
平山文子ちゃん:「ミスおたるになりたい。先頭で踊ってみたい」
同じ場所に集まることはできませんが、何より踊る喜びを感じています。
母親・平山三起子さん:「潮音頭がある日は 張り切って楽しんで、元気をもらってます」
藤間扇玉さん:「曲に合わせて踊るのは、心が1つになるということ。それが素晴らしい」
高齢者向けのいわゆる「昼カラ」でクラスターが発生するなど、新型コロナウイルスに揺れる街…。
市民は日常を取り戻そうと前を向いていました。
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