トランプ大統領の元側近の生々しい告白が波紋を広げている。
アメリカのトランプ大統領の元側近・ボルトン前大統領補佐官が23日に出版した回顧録「それが起きた部屋」。
日本にもその波紋が広がっている。
ボルトン氏が明らかにしたのは、在日アメリカ軍駐留経費の大幅増額要求。
回顧録の内容によると、ボルトン氏は2019年7月、在日アメリカ軍の駐留経費を、現在の4倍余りに相当する、年間およそ8,500億円に増額するよう求めるトランプ大統領の意向を、日本政府に説明。
また、トランプ大統領からは、アメリカ軍の撤退を示唆して交渉を有利に進めるよう指示を受けたと明らかにしている。
この内容について23日、菅官房長官は、「ボルトン前大統領補佐官の回顧録の内容に、1つひとつ政府として答えることは差し控えたい」とコメント。
河野防衛相は「アマゾンなどアクセスしたが売り切れ。入荷はまだということで、本を読めていない。(駐留経費の)交渉はまだ始まってもいないし、日本政府として、アメリカからこの件について何か要求があったことはありません」と述べた。
さらに、日本政府関係者からは、「ボルトンは次から次へと出てくるな。これからうそばっかりだということがわかってくるよ」という声が。
回顧録でボルトン氏は、2018年に行われた史上初の米朝首脳会談について、トランプ大統領が「会談は宣伝のためだ。中身のない合意でも署名する」と述べた、とも指摘。
こうした米朝協議の記述について、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は、「正確な事実を反映していない。相当部分、事実を大きく歪曲(わいきょく)している」と反発している。
さらにボルトン氏は回顧録で、2019年6月の米中首脳会談について、トランプ大統領が習近平国家主席に対し、大統領選で再選できるよう支援を要請していたと指摘している。
回顧録の一連の内容について、トランプ大統領はツイッターで、「役に立たないむしずが走るようなジョン・ボルトンは、刑務所に入るべき犯罪者だ。金のために、高度な機密情報を漏えいしている」と猛烈に批判している。
(2020/06/24)
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