東京で新たに258人の感染が確認され、国内の感染者が4万人を超える中、感染者の増加が医療現場を圧迫し始めている。
3日、東京都で新たに確認された感染者は258人。
小池知事「やはり、若い人たちが多いという傾向には変わりがありません」
愛知県では、125人の感染が確認されている。
大阪でも、81人の感染が確認されるなど、依然、各地で感染者の増加傾向が続いている。
来週に迫るお盆休みを前に、独自に緊急事態宣言を出した沖縄県。
この日、行列を作っていたのは、PCR検査を待つ人たち。
この週末、県と那覇市は医師会とともに、那覇市内のいわゆる“夜の街”関連の飲食店などの従業員を対象に検査を始めた。
危機感の背景にあるのは、医療体制のひっ迫だった。
沖縄県に住む小谷将寿さんは、7月27日にPCR検査で「陽性」と判明した。
しかし、その後、保健所から連絡はなく、自宅で待機しているという。
小谷さん「保健所の方から、自宅療養か、県が借りているホテルでの療養か、病院で入院かの3択で、必ず連絡あるので待っていてくださいで、まだ何の連絡もない状況です」
沖縄県では、医療機関の病床や療養ホテルが埋まって、入院できずにいる感染者は、139人にのぼる。
3日も、37人の感染が確認された。
全国の感染者数を表したグラフでは、人工呼吸器などを必要とする重症者数と見比べてみると、あることがわかる。
緊急事態宣言が出ていたころの感染者数のピークは4月11日ごろ。
一方で、重症者数のピークは、そのおよそ2週間後にきていた。
感染者数は増え続けているが、重症者数は大きく増えていない。
今後、急増する局面がくるのか?
重症者数のデータをまとめている医師は、「重症化しやすい高齢者の感染者数を注視する必要がある」と指摘する。
日本COVID-19対策ECMOnet・竹田晋浩代表「最近は20代、30代の方が約7割を占めている。60歳以上の患者さんの感染者が増えてくる、数的に実数が多くなってくるとなれば、2週間後ぐらいに重症者が増えてくる可能性がすごく高くなってきている」
こうした重症患者の命をつないでいるのが、人工肺装置「ECMO」。
実際に重症患者に使用されている様子の映像。
機能が低下した患者の肺に代わり、全身に酸素を送る、まさに“最後のとりで”。
このECMOが何らかのトラブルで停止すると、患者によっては、わずか3分で心肺停止状態になることもあるという。
FNNのカメラが入ったのは、このECMOが停止した場合を想定した訓練の現場。
最初にECMOの異変に気がついたのは看護師。
すぐに医師たちは、ガウンを着て駆けつける。
いったん血液の流れを遮断し、次に行ったのは、ECMOに代わって、手動で患者に血液を送ることだった。
1秒を争うような状態でも、送り込む血液に、血管を詰まらせる血栓がないかを確認するなど、慎重さが求められる。
看護師が、ECMOの停止に気がついてから2分20秒。
患者の状態が安定し始めた。
訓練では、なぜECMOが停止したのか、その原因も探る。
看護師「コンセントがささってないです」
初歩的なミスのようにも見える。
しかし、患者の体を動かす際には、コンセントを抜き、内蔵バッテリーに切り替えることもある。
コンセントのさし忘れは、実際に医療現場で発生したケースだという。
こうした異変に気がつくために重要なのが、医師よりも患者のそばにいる時間の長い看護師の存在。
救命救急センター・清水敬樹医師「ECMOは究極のチーム医療。そのキーメンバーの1人がやはり看護師」
救命救急センター・佐藤友紀看護師「発見者になるのが、看護師になることが多いと思うので、(トレーニングをして)いつ起きても対応できる状態にしていく必要がある」
重症患者の増加に備え、専門的な知識を持った看護師の育成が急務となっている。
(2020/08/03)
#新型コロナウイルス
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