歴史探偵「江戸城 3つの天守の秘密」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

歴史探偵「江戸城 3つの天守の秘密」[解][字]

日本史上最大の天守といえば、江戸城の天守。実は天守は3つも存在した。家康、秀忠、家光がそれぞれ造ったのだ。わざわざ3回も造る必要ある?裏にある秘密を徹底調査!

番組内容
江戸城の巨大な天守。その規模は国宝・姫路城天守のなんと3倍。そんな天守を、徳川家康、秀忠、家光が3代にわたって造ったが、実は父の天守を解体し子が新たに建てることを繰り返していた。そんな無駄と思えることを一体なぜ行ったのか?親子の確執か、それとも隠された戦略があったのか?天守の秘密を徹底調査する。サイエンスプロデューサー・米村でんじろうさんの協力を得て、天守に使われた材料を驚きの実験で再現してみる!
出演者
【出演】佐藤二朗,広島大学名誉教授(建築史)…三浦正幸,【司会】渡邊佐和子,【リポーター】青井実

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
趣味/教育 – コンピュータ・TVゲーム
ドラマ – 時代劇

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キーワード出現数ベスト20

  1. 天守
  2. 家康
  3. 秀忠
  4. 家光
  5. 江戸
  6. 石灰石
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  14. 大名
  15. 國井
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  17. 御殿
  18. 所長
  19. 将軍
  20. 青井

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

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大門≫ありがとうございました。
松尾≫ありがとうございました。

「歴史探偵」。

今回 調査するのは

日本史上最大の
幻の天守!

そのスケールの大きさといったら

なんと 国宝 姫路城の およそ3倍!

そんな巨大なものが
どこにあったのかというと

東京の真ん中の この場所。

現在の皇居と その周辺です。

そう! 今回
調査するのは…

実は 江戸城の天守は
かつて 3つも存在したというのです!

造っては壊し 造っては壊し…。

そんな 無駄とも思えることを
いったい なぜ繰り返したのか。

その秘密を解くために
向かったのは…。

見つけたのは 江戸の発展に
なくてはならなかった 貴重なモノ!

更に プロたちの手を借り

幻の天守の材料を
さまざまな角度から検証。

でんじろう先生が
実験でつくり出したものとは?

おおっ!

3つの天守から見えてくる

家康・秀忠・家光…

それは 愛と憎しみの物語なのか?

「歴史探偵」 調査開始です!

♬~

♬~

いや もう… 副所長 あと1つですよ。

1個ですね。 ラストラスト。
あと1個です!

よし。 オッケー!

お~ おめでとうございま~す。

ありがとう。 よし じゃあ このね
所長 こん身のね このね…。

まあ いいとこが
いいんじゃないんですか。

どこに飾ろうかな…。
目立つとこ いきましょ お城だし。

ああっ!

所長…。

あ… 落ちたねえ。

ちょっと 5時間が…。

あれだね 5時間かかって
あれしたやつも

落ちる時には
0.8秒ぐらいで 落ちるんだね。

もう 一瞬でしたね。 びっくりしました。

ちょっと失敗したね。
あ~ どうしよ…。

ちょっと ごめんなさい 正直 言って
今日は もう私 ずっと黙ってます。

大丈夫 所長。 今日はですね
実は こんなお話をするんですよ。

どんなお話ですか?
実は…

しかもですね…

…っていう歴史が繰り返された
お城があったんですよ。

それは けしからんじゃないか。

その 造った人の気持ちにもなれ!
ということじゃないですか?

それは 一体…。
ちょっと 今 気持ちが分かる…。

ちょっと待って…。

そのお城は どこでしょう?
どこの城なんですか? それは。

いや~。
出た。

2か月ぶり?
アハハハッ!

出ました この探偵所で
一番 ノリが軽い 青井 実探偵。

いや~ ご無沙汰しております。
ねえ 久しぶりじゃないですか。

あなた 何やってたんですか!
よくぞ聞いてくれました。

今回の調査…。
何も聞いちゃいねえよ 今。

もう 聞いたようなもんですよ。

今回 じゃあ どこの城なんだ
ってことなんですけども…

その天守を 最初に造ったのは

もちろん 徳川家康ですよね。

ただですね その子供の 2代将軍 秀忠が
すぐに壊して 造り直してしまった。

あら どういうことなんだ?
あくまで 一説なんですけど…

アハハハッ!
まあ 一説ですけど。

さあ ということで まずは じゃあ

徳川家康の天守が
どんな姿をしていたのか

ちょっと 見ていきましょう。
分かりました はい。

はい。
アハハハハッ!

都心から 車で1時間半。

やって来たのは
東京都青梅市の とある神社。

こんにちは!
≪こんにちは。

「歴史探偵」の青井と申します。

木崎さん。
はい。

足のとこ? あっ これ?

(木崎)そうです。

家康は この一帯の山中で採れた
大量の石灰石を

天守造りに使いました。

その謎を解くために訪れたのは
青梅市のお隣…

結構 山奥まで来ましたね でもね。

ここで
待ち合わせをしているんですけれども…。

あっ いらっしゃいましたね。

こんにちは!
こんにちは。

「歴史探偵」の青井と申しま~す!

金澤と申します。

今回の助っ人は
飯能市の歴史を調査・研究している…

金澤さん あの…

…というのを
今 探してるんですけれども…

あっ! 「はい」。

はい。

クイズ! ここにきてクイズ!

どれでしょうか?
金澤さん いいですね マイペースで。

そのうち わかる!?

採れた石灰石は
火で焼いて使われたといいます。

案内されたのは その焼場の跡。

この石垣の前から このくらい。

いや 相当 おっきいですね それは。

石灰石を焼くには
まず 燃料となる…

それを およそ10日間 燃やし続け…

なかなか いいコンビだね
この2人。

あっ!
そうなんです。

「爪痕を残します」
気合い 入ってますねえ。

今回 力を貸してくれたのが…

まずは ただの石灰石に
水をかけてみます。

いよいよ 今回の実験用に
特別に作ってもらった窯で

石灰石を焼いていきます。

(海老谷)はい 入れましょう。

この中に
石灰石と炭を 交互に入れていきます。

窯の中の温度は 1, 019℃!

これは…

すごい!
すごいねえ。

溶ける寸前
みたいな感じですよね。

窯を開け 焼けた石灰石を取り出します。

水かけま~す!

おおっ!

水をかけた瞬間 石灰石に激しい変化が!

すごい…。
すごいねえ! 何? これ。

石灰石の表面が割れて

みるみるうちに…

ほんとだねえ!
ほんとに 粉になるんですね。

粉になるねえ。

この時 起きていたのは
次のような化学反応。

石灰石は カルシウムを多く含んだ
貝殻などが堆積して出来た石。

900度以上の熱で熱すると

酸化カルシウムの塊に。

それに水を加えると 化学反応を起こし

激しい熱を発しながら

粉状の水酸化カルシウムになります。

この粉状になった石灰石を

「消石灰」と言います。

これ 歴史の番組だよね?
そうなんですよね~。

化学と合わせると
面白いですね。

ありがとうございます
でんじろう先生。

このようにして作られた消石灰は

どうやって
天守に使われたのでしょうか?

当時の記録には
この消石灰に さまざまなものを混ぜて

あるモノを作る
方法が
書かれています。

いわば レシピ。

そこで 江戸の伝統建築に詳しい
鈴木さんに再現してもらいました。

どうやら これから作るものには
防水性が必要らしいです。

♬~(「『きょうの料理』テーマ曲」)

その他に…

7つの材料を使うようです。

♬~

フフフッ
今日は攻めるねえ VTRが!

最後に 油とお酒を入れて 出来上がり。

え 油とお酒!?

さあ 何に使うのかというと…。

もう お分かり頂けましたね。

青梅で採れた石灰石は

このようにして漆喰となり

江戸城 天守の壁に
使われていたのです。

家康の時代のことを書いた随筆によると
天守の姿は…。

更に この随筆には気になる記述が…。

「天守の屋根は…」。

実は 鉛瓦を使うと
さびるにつれて 白っぽくなり

屋根全体が 白く輝いて見えるのです。

つまり 家康が建てた天守は
壁だけでなく 屋根も白かったのです。

これらの情報をもとに復元された
家康の江戸城天守が こちら。

石垣を含めた大きさは

高さ60m以上という
超巨大な天守でした。

今に残る
5つの国宝の天守と比べると

ご覧のとおり。

漆喰で 壁全体を白く塗り込み

屋根に張られた鉛が
時を経るとともに 白く輝く。

家康の天守は
まさに 白亜の巨塔だったのです。

しかし…

まだまだ 秘密がありそうです。

今日は
新橋 銀座の間にあるところに来ました。

江戸の町に詳しい 久染健夫さんです。

よろしくお願いします。
よろしくお願いします。

この方
江戸の成り立ちを研究している 久染さん。

家康の白い天守の秘密に
一緒に迫ってもらいます。

カギとなる場所があるということで

久染さんが案内してくれたのは
銀座の辺り。

中央通りということで。
中央通りですねえ。

今でも まあ もちろん
にぎやかなんですけどね

江戸の頃も
もう この辺りにかけてというのは

もう いわゆる 当時の有名ブランド店が
ズラーッと並んでたんで

高級な 例えば小間物屋さんだとか
呉服屋だとか… ね

そういう もう 本当
ファッションの中心でもあったし。

今と ほんとに変わらないような。
変わらないです 変わらない。

(久染)で この目の前に この通ってる通り
これ 八重洲通りですよね。

東京駅が あっちにありますから。
(久染)そうそうそう。

これ もともと 川があったんです。

で この先が まあ 今 東京駅ですが

その先に
江戸城があったということですから。

ということは もう ここから

もう ドーンって
江戸城が見えてたわけですよね。
そうそうそう!

しかも ビルもない!
ないないない!

家康の天守が残っていれば

この景色の ど真ん中に

白くて巨大な天守が
そびえていたんだそうです。

お~ 壮観だね。

(久染)で しかも もう一つ。
しかも?

(久染)天守閣より…

で そして そこに 今度は…

そういうことですか!
だから こちらから見ると

まさに ここに江戸城の白 富士山の白が
見えるわけですね。

すごいですね。
おしゃれですねえ!

これを見た人が
いたってことだねえ。

白い天守を
江戸のシンボルにしようとした 家康。

その後 町には 漆喰の家が増えていき

江戸は 「白い町」として
発展していくのです。

想像して下さいよ。
だって 江戸城と富士山 見えたら もう。

テンション うわ~っと上がりますよね。
上がるよね。

人々の 何ていうか
生活のテンションも そうだし。

で 今日は その江戸城について
もっと詳しく伺うために

専門家に 事務所にお越し頂きました。

城郭などの歴史的建造物を
ご研究されている 三浦正幸さんです。

よろしくお願いいたしま~す。
三浦先生 よろしくお願いします。

よろしくお願いいたします。

家康の天守っていうと 建物としても
やっぱり 画期的なものだったんですか?

この江戸城天守はですね
1重目 1階がありまして

で 2階が ちょっと小さくて

3階 4階 5階と
順番に小さくなっていくんですね。

要するに 富士山のように山になってた。

(渡邊 佐藤 青井)へえ~。

鉛の瓦 さっき ありました。
で 鉛の瓦 薄~くできるんですよ。

それまでの 土を焼いた瓦
っていうのはですね 大体 分厚いです。

何枚も重ねてましたから
ものすごく重たいんです。

大体 屋根の上に
それまでの瓦でしたら

横綱白鵬が ぎっしり並んで

座ってるぐらいの重さが
あったんです。

何か 分かりやすいんだか
分かりにくいんだか

分かんない 今 先生。

ところがですね 鉛の瓦にしますと

同じ人数の小学生が並んでるぐらいに
済んじゃうんです。

ものすごく 軽量化に成功した
っていうことですね 鉛にして。

何分にもですね
史上最大の超巨大天守ということは…

はぁ~!
へえ~。

まあ 大きいお城を造るには
やっぱり そういう技術を使わないと

やっぱ 大きいものも
できないでしょうからね。

だから まあ
最先端の形 それから最先端の材料。

それによって
初めて実現できた天守なんです。

はぁ~ えらいこっちゃ。
例えば 大坂城

ライバルの豊臣秀吉に対抗して
造ったっていう面もあるんですか?

どちらかというと…

家康の天守はですね

秀吉の造った 豊臣天守の

はるかに大きいぞ
ということで

外様大名たちが
反乱を企てるということを

天守というものを使って抑止した。

抑止効果ですね。

何かね 自分が見慣れている お城

江戸に行ったら
その何倍のお城が ぶわ~っ あったら

ちょっと 威圧されますもんね 何かね。

家康の天守 すばらしいの
皆さん 分かりました?

はい 分かりました 分かりました。
はい 分かりました。

でも 最初に話しましたよね。
それ どうなりますか?

そういうことなんです。
え~!?

この すぐに壊して
造り直してしまうんです。

じゃあ そこには
一体 何があったんでしょうか?

いや ほんとだね。

家康が亡くなって7年後。

息子・秀忠は 家康の天守を壊し
新たな天守を造りました。

その天守とは どんなものだったのか。

重要な手がかりが
ここに眠っていました。

特別に見せて頂いたのは

5階建ての建物の図面。

徳川家に仕えた大工 中井家に
残されていた

貴重な史料です。

正清という人なんですけども…

図面にある天守については
諸説ありますが

秀忠が築いた天守だという説が有力です。

図面をもとに
他の史料も総合して復元した

秀忠の天守です。

外装が 一部変わってはいますが

大きさや寸法は
家康のものとほぼ同じ 白い天守です。

まるで コピーしたような
天守であるなら

秀忠は あえて 造り直す必要が
あったのでしょうか?

私の中に
一つの疑念が…。

もしや
複雑な親子関係が
原因なのでは…。

秀忠は 若い頃から 偉大な父・家康に
頭が上がりませんでした。

天下分け目の 関ヶ原の戦いの時には

合戦に 間に合わず。

大坂の陣の時は
遅れては まずいと

江戸から強行軍。

ついていけない兵を出して

家康の怒りを買いました。

なるほど。
裏目に出るね。

家康は 将軍位を譲ったあとも…

ひょっとして 秀忠の天守建て替えは

やっと いなくなった
父への当てつけだったのでしょうか。

当てつけ…。
当てつけで天守を!

その謎を解く 2枚の絵図があります。

まず 家康時代の 江戸城の中心部

本丸の配置が分かる絵図。

天守があったのは この位置。

こちらは それから およそ50年後の

本丸の配置を描いた図。

天守の位置が 全く違うことが分かります。

違うね 明らかに違うね。

実は 秀忠は

中央部にあった 家康の天守をなくし

北の端に建てていたのです。

天守の位置を 本丸の端に移すことで

江戸城本丸には
広大な空間が生まれました。

そこに新たに建てられたのは 巨大な御殿。

これこそ 秀忠のねらいだったのです。

その 秀忠のねらいを うかがい知ることが
できる場所があります。

これは 秀忠が中心となって造らせたもの。

つまり 御殿内部の造りは

江戸城の御殿に通じると
考えられるのです。

へえ~ そうなんですね。
知りませんでした。

知らなかったね
二条城 すごい有名ですけど。

御殿の中には 秀忠の意図が
随所に隠されているといいます。

やっぱり かっこいいですね!

あっ こんにちは~。
「歴史探偵」の青井と申します。

二条城の松本と申します。
松本さん。 よろしくお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

今回の調査に ご協力頂いたのは…

ドキドキするなあ。

「遠侍」。

(松本)待合室のような役割を果たす部屋が
あるところになります。

じゃ ここで呼ばれた大名の方たちは
ここで待ってたわけですか?

(松本)…と言われてますね。

豪華ですねえ。

ビビるよね。

(松本)今は ちょっと こう
照明を当ててるんですけども

当時は 電気ありませんので

そういう薄暗い中で トラとか
ヒョウの目を よく見て頂きますと…

ほんとだ。

(松本)多分 その金色が
ちょっと 薄暗い中で光ってるかな。

そんなことも計算して その…。
すごい仕掛け。

ほんとだ! アハハッ。

ほんとだ~!
(松本)まあまあ 怖いかなという。

松本さん 淡々とされてますけど
結構な戦略といいますか

こう 計算し尽くされた これ…
部屋になってるってことですね。

薄暗い廊下は ジグザグに作られていて
先が見通せず

訪れた大名の不安感を
あおるかのようです。

紋がある。 ほんとだ。

何を言ってんだ!

全部ありますもん ここ しかも。

ハッハッハッ!
どんだけ押すんだと 徳川を。

もう 分かってるつ~の。

(松本)ここは だから
すごく徳川アピールというのが…。

アピールしてるなあ。

そして いよいよ
大名たちが 将軍と謁見する大広間へ。

うわあ~!
ここですよ 大広間。

うわあ~!
まあ これはね まあ…。

これは すごい!
ちょっと 想像よりも びっくりしちゃう。

この広さ…。
松本さん あきれてるよ!

なんでしたら 座って頂いて。
う~わあ~!

(松本)そうすると
すごく高い所にいらっしゃる。

やっぱり 将軍は偉いんだと。
ズームしないと見えないですね。

まあ 将軍の後ろに
ものすごく大きな床があるんですけど

あそこにも 大きな松が描かれてますね。

で こちらから見ると
ちょうど こう 松の下に

スポッと 将軍が
はまってるように見えると思うんですが…

え~! 全部 計算し尽くされてね
トラも松も。

能舞台のような。
ねえ?

いや~… 何かもう 何も…

豊臣家が滅び
大規模な戦がなくなる中

秀忠には 武力に代わって

徳川の威信を見せつけるものが
必要でした。

そこで
家康と同じような天守を残しつつ

御殿の役割を拡大していきました。

こうして 江戸城は 日本の政治の
心臓部となっていったのです。

ほんとに その 偉大な父・家康に対する

まあ 当てつけって言うと
ちょっと あれだけど

そういう意味で 天守を壊してしまった
っていう要素は もう…。

いや 全くないと。
全くない! 全否定でした。

全否定でしたね。

秀忠は 家康の天守を いっぺん解体して

それを移転させて
もう一回 組み立てた。

だから 決して
壊してるとは言えないですね。

申し訳ございません
うちの あの探偵が

もう 壊してる壊してるって
もう 最初から ず~っと言ってて。

この天守 左側 家康の天守で
右側が 秀忠の天守。

こうやって 比べてみますと

外装は ほとんど変わらないんですね。

もともとは…

秀忠ぐらいになりますと
多くの大名が 江戸城に来ますね。

その 多くの大名と会うための
儀式の場ですね

それから 幕府の政治をするための
重臣たちの執務の場所。

それ でも いっぱい多くなりまして

結局 家康の頃に比べて
2倍の面積が必要になっちゃう。

ただ 今回 調べてみて思ったのは

むしろ 偉大な 強い父親 家康が
亡くなったあと

どう自立して 家康を超えていけるか
というふうに考えた結果の

天守だったんじゃないかなというふうに
思いましたよね。

なるほどね…

そういうことですね はい。

所長。
秀忠の天守についても分かりました。

それ どうなりますか?

3代目の家光。
家光。

壊して すぐ天守を造るわけです
3代目が。

これは もう青井探偵。
先生に怒られるかもしれませんけども…

3代将軍 家光もまた
父・秀忠の死の6年後に

天守を解体して
同じ場所に造り直しました。

当時の屏風に 家光のものと思われる
天守が描かれています。

その姿は なんと「黒」。

家康 秀忠の白い天守の面影は
全く ありません。

家光は一体
何を考えていたのでしょうか。

家光は 秀忠の嫡男でしたが
病弱で無口な少年でした。

秀忠と 妻のお江は

元気で利発な弟 忠長を
ちょう愛するようになり

一時は 将軍の位を
忠長に譲ろうとしていたとも…。

またしても疑念が…。

ひょっとして 将軍になった家光が

父・秀忠への意趣返し
つまり 仕返しのために

秀忠の白い天守を壊して

黒い天守にしてしまったのではないか。

「黒」に隠された秘密
徹底的に調査します!

さあ 所長
今度は 隅田川にやって来ました。

ここに 黒っぽいものの秘密がある
ということなんですけれども

専門家の方 来て下さっております。
スペシャルな方です。 この方です!

はい どうも久染さん
ご無沙汰しておりま~す!

よろしくお願いしま~す!
よろしくお願いしま~す。

ええ ええ ええ 分かりますよ。

なるほど。 だから…

そうそう そうそう そう。 じゃあ
どんなふうにしてっていうところを

実際に 船に乗って。
おっ!

見てみようじゃないかと。
いきましょう!

幕府の蔵に運び込まれたのは 何なのか。
調査開始です!

いってくるよ~!

浅草から船に乗って 隅田川を下り

小名木川という運河に入っていきます。

そうですねえ。

家光の黒い天守。

その材料となったものも
川のネットワークを通って

江戸に運ばれてきたと考えられるのです。

(久染)
あ それは そうかもしれないですね。
もちろん もちろん。

そういうことなんですよ。
いいじゃないですか。

よいです よいです。
虹じゃないですか!

川を遡っていくと…

利根川に
ぶつかります。

そして 浅草から
およそ130kmの地点へ。

いや ちょっと
降ってきちゃいましたけれども。

結構 来たぞ。 あっ こんにちは!

≪こんにちは! お待ちしてました。

あっ 「歴史探偵」の青井と申します。
よろしくお願いします。

國井です よろしくお願いします。
國井さん。 よろしくお願いいたします。

ここから力を貸してくれたのが
新たな助っ人。

この地域の歴史に詳しい…

ここは どこですか?

あっ 群馬か。

そこまで来てます?

天守に使われたものは
この川岸まで 陸路で運ばれました。

その道を遡ってみます。

突き止めるねえ。

見て下さい これ。
あっ これ?

これ 何だと思いますか?

現れたのは 頑丈そうな蔵。

失礼しま~す。

まだ 使ってるってこと? ん?
何ですか?

保存されてるんですよ。

まあ 蔵ですけれど…
え? どこにあるんですか?

フフフフッ。

國井さん!

この蔵 壁の厚さは20cm以上。

運び込まれたものを
厳重に管理していた様子が うかがえます。

貴重だったからですね。
そういうことですよね。

こちらの博物館に その正体が…。

そうか そうか そうか
厳重に守る必要が
あったっていう。

ここ。 何だ?

あっ これ?
(國井)そう。

この銅が 家光の黒い天守の謎を解く
重要なカギだったのです。

お~!

お~。

家光の天守は 壁の下半分に

銅の板が張ってありました。

銅自体は 黒くはありません。

銅板に塗られた
さび止めが
黒かったため

天守の外観が
黒くなったのです。

調査は まだまだ終わりません。

こちらは 大量の銅が運ばれた街道に
面した旧家。

(國井)ごめんください。
こんにちは~。

(國井)お世話になります。
高草木さんですか?

はい そうです。 高草木です。

こちら 高草木さんのお宅は
この花輪地区の名主で

幕府から 銅の輸送管理を
任されていたんだそうです。

蔵も お持ちなんですね。

ねえ 今 ありましたよね。

お~!

(高草木)はい そうです。
えっ。 これだ。

(高草木)はい そうです。

こちらの台帳には

銅を運んだ村人たちの名前が

記されていました。

調査から 銅の運搬が非常に管理され

組織的に行われていたことを
深く感じました。

そして その銅が
どこから やって来たのかというと…。

ありました ありました あれでしょ?

足尾銅山!
(國井)そうですね~。

なるほどね~!

江戸に入ってくる 銅の多くは

ここ 足尾銅山から
運び出されていたのです。

足尾銅山が
幕府直轄の銅山として

本格的に
開発されるようになったのは

江戸時代の初め。

家光の頃には
大量の銅が採れるようになり

江戸時代のピーク時には

年間1, 500t以上の銅を
産出していました。

実は この足尾銅山がもたらす
大量の銅が

江戸の世に
一大革命を起こしたのです。

それは 通貨制度の安定。

それまでは
中国から輸入されたものなど

さまざまな品質の銅銭が使われ
その価値も不安定でした。

しかし 寛永通宝が全国に流通し
統一化が図られたことで

日本の通貨制度は
安定していったのです。

足尾銅山が開発されたことで

いわば 「銅の時代」の幕が開いたのです。

家光は
そんな時代を象徴するかのように

天守に
ふんだんに銅を取り入れました。

屋根も 全て銅瓦ぶき。
壁の下半分には 銅板を張りました。

父・秀忠に対する意趣返しがあったかは
定かではありませんが

新しい時代のシンボルとなる天守を
造ろうとしたのかもしれません。

ところが 天守の物語は
突如 終わりを告げます。

江戸の大火で
家光の天守が焼失してしまうのです。

再建案が持ち上がり
まず 天守台の石垣が造られました。

現在 皇居東御苑に残る天守台が
それです。

しかし 幕府は 町の復興を優先し

この上に
天守を建てることはしませんでした。

天守再建に使われるはずだった
大量の銅は

寺社仏閣の屋根や

新たに造られた
多くの橋の部材などに利用されました。

こうして 大江戸八百八町は立ち直り

現在の東京の礎となる大都市へと
発展していったのです。

いや~ 銅の天守っていうのはね
今まで あんまり ちょっと…。

先生 これ まあ さっきの…

ほう?

ああ そう!
これも ないんですか?

いや 気持ちいいですね 先生 その断言。

実際は…

はぁ~ 初代から
2代も替わってるしという。

家康の建てた天守を
秀忠は壊してしまった。

正確には解体した。
壊したんじゃないですね
解体ですね 先生。

したがって…

で その時に 今度は
全部 銅ずくめにしてしまいましたから

多分 それを見た江戸の町民も 大名も

全く 新しい超巨大天守が
建て直されたと誤解したと思いますね。

そうですよね。
だから…

もう一つはですね…

あ~!
へえ~!

ねえ 最初は 力を見せつけて

2代目は 力 見せつけることも
必要だけども

それよりも 実務が たくさん増えて

大名たちと会うような御殿を…
大きな御殿 造って

で 3代目は 通貨にも使うぐらい

時代を まさに象徴する銅を使って
っていうね。

ちなみに
今回は 親子3代でしたけれども

所長の親子関係 こう 振り返って…。

私 あの~ お酒 好きで
つまみでね シャケの皮が好きなんですよ。

子供が残した皮をね

妻に
「ちょっと パリパリに焼いて」って言って。

それ よく考えたら うちの父親がずっと
そういう飲み方をしてたんです。

それ 俺 引き継いだなと思って。

それで ある日 皮だけ残して
お父さんに ちょうだいって言ったら

やだって言うわけ。
「なんで?」っつったら

「皮が食べたい」って。

息子も 俺がアテにしてるのを見て
皮が食べたいと思った。

ほんと ごめんなさい。
徳川の3代の親子関係やって

ものすごい 規模が小さい話に
なりますけど。

息子さんは それで ちょっと
こう あぶり始めちゃったり?

もしかして あれかな。
その先にいくと

ちょっと マヨネーズに七味かけて。
おしゃれ感 出てきちゃいますね。

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