NHK地域局発 ラウンドちゅうごく▽ズッコケ三人組~作家・那須正幹のメッセージ[字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

NHK地域局発 ラウンドちゅうごく▽ズッコケ三人組~作家・那須正幹のメッセージ[字]

ベストセラー「ズッコケ三人組」を生んだ那須さん逝く▽広島で生まれ島根で学び山口で暮らした作家▽わくわくドキドキ!子どもたちが夢中になった秘密▽子ども扱いしない

番組内容
累計2500万部のベストセラー「ズッコケ三人組」の生みの親、那須正幹さんがこの世を去った。広島で生まれ、島根で学び、山口で暮らした児童文学作家だ。わくわくドキドキ、子どもたちを夢中にさせた秘密は、子どもを子ども扱いしなかったことにある。タブー視されがちだったお金もうけの話や離婚の現実などもごまかさずに本音を伝えた。子どもと真剣に向き合い、子どもの力を信じ続けた那須正幹さんのメッセージを伝える。
出演者
【出演】那須正幹,那須美佐子,宮川健郎,中沢健,【語り】出山知樹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
趣味/教育 – 幼児・小学生

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  16. 魅力
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  18. お願いいた
  19. お金
  20. ズッコケ先生

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

NHK
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(3人)ズッコケ先生~!

ズッコケ先生こと
那須正幹さん。

広島で生まれ
山口で執筆を続けた

中国地方ゆかりの
児童文学作家です。

今年7月 79歳で亡くなりました。

累計発行部数 2, 500万の大ベストセラー
「ズッコケ三人組」シリーズの

生みの親です。

舞台は 中国地方の架空の町。

小学6年生の三人組が

奇想天外な事件や難題を
力を合わせて解決する冒険活劇です。

大人気の秘密

それは 那須さんが
読者を決して子ども扱いせず

真実を ごまかさずに伝えてきたこと。

それまでの児童文学でタブーとされてきた
テーマも次々と取り上げ

新風を巻き起こしました。

子どもの持つ力を信じて
真実を届け続けた 那須さん。

作品に込めた思いを見つめます。

那須さんは
広島市西区の己斐で生まれ育ちました。

現在の島根大学を卒業後
東京で車のセールスをしていましたが

会社の方針に納得できず 2年で退社。

広島に戻り
家業の書道教室を手伝っていた時

姉の勧めで児童文学を書き始めます。

妻の実家がある山口県防府市に
移り住んだのは 36歳の時。

以来 自然に恵まれた瀬戸内の町で
執筆を続けてきました。

≪いらっしゃいませ。

こんにちは。
今日はよろしくお願いします。

那須さんの家には

近所に住む長女と次女が
よく孫を連れて 遊びに来ていました。

こちらでございます。

亡くなる7日前まで筆を執っていた
書斎です。

毎日10枚の原稿を
しっかり仕上げる筆の速さ。

仕事とプライベートを きっちりと分け
遊ぶ時は とことん遊ぶ。

200を超える作品を生み出した
那須さんの原動力でした。

那須さんが27年にわたって書き続けた
全50巻に及ぶベストセラー

「ズッコケ三人組」です。

なぜ この本は
子どもたちを夢中にさせたのでしょうか。

シリーズ13作目
「うわさのズッコケ株式会社」。

小学生が会社を設立してしまう物語です。

3人は 釣り人で にぎわう堤防で
弁当やジュースを販売して

ひともうけしようと考えます。

運営資金を稼ぐために株券を発行。

クラスメートを株主にして
事業の拡大を図ります。

児童文学でタブー視されがちだった
「お金もうけ」というテーマに挑戦。

お金を稼ぐことは 生きるために必要。

子どもだって 関心を抱いていい。

そんな那須さんの声が
聞こえてきそうです。

「ズッコケ三人組」を長年研究している
宮川さん。

子どもを 決して子ども扱いせず

一見 難しそうな社会の仕組みを
しっかり伝えたことが

作品の魅力の一つだといいます。

シリーズ15作目の
「ズッコケ結婚相談所」にも

人気の秘密が表れています。

那須さんは ここでも
タブー視されがちだった「離婚」を

テーマに選択。

三人組の1人 モーちゃんは

両親が離婚し 母親と暮らしていました。

離婚の原因は
父の浮気を疑った母が酒に溺れたこと。

社会では こうしたつらいことも起きうる
という真実を

ごまかさずに 子どもたちに伝えました。

更に 那須さんは 母親の再婚相手を
父親と認めるかどうかを

小学生のモーちゃん自身に
決めさせています。

いつも自分たちを尊重し
本当のことを教えてくれる。

子どもたちが
この本が大好きだった理由です。

「ズッコケ三人組」シリーズの魅力は
ほかにもありました。

那須さんの作品を担当していた
編集者の門田奈穂子さんです。

今日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。

2, 500万部を売り上げた
「ズッコケ三人組」シリーズの

意外な歴史を教えてくれました。

発売当初
親や教員たちの反応は 冷ややかで

書棚に並べてくれなかった図書館もあった
というのです。

そんなレッテルを吹き飛ばしたのは
子どもたちの熱烈な支持でした。

深い話を
わくわくドキドキ面白く伝える。

大人が読ませたい本ではなく
子どもが読みたがる本に仕上げました。

子どもたちの心をつかんだ
那須さんの魅力

自身も「ズッコケ三人組」の大ファンだった
作家の辻村深月さんは こう語っています。

「この本を読んだ驚きと感動は
だからこそ すさまじかった。

大人の中にも 自分たちの理解者がいる」。

子どもを子ども扱いしない
那須さんの姿勢は

自身の子育てにも表れています。

「あれ? もしかしたら」。

「そうか ゆみちゃんも
ふとんに もぐってきたのか」。 「そうよ」。

高校生の頃 オーストラリアへ
留学していた次女の安芸子さん。

いじめを受け 不登校になっていた時

父親の那須さんから
一通の手紙を受け取りました。

ここでも那須さんは
子どもの生き方に敬意を払い

その力を信じることを貫いていました。

娘たちに誠実な言葉を贈った那須さん。

その姿勢は
ファンの子どもたちと向き合う時も

一貫していました。

那須さんのもとに
全国から数多く届くファンレター。

なんと その全てに
返事をしていたというのです。

ファンレターを送った一人
作家の中沢 健さん 39歳。

茨城から上京後 小説や映画の脚本などを
手がけて活躍している今も

大切にしているものがあります。

一応 こちらになります。

那須さんから届いた
ファンレターへの返事です。

はい …って感じですね。

思い切って自作の小説を送った
高校生の中沢さんに

那須さんは 便せん9枚にわたる
丁寧な返事を送ってくれました。

那須さんは
中沢さんの才能を認めつつも

欠点は持続力にあると
言いづらい 本当のことも

指摘してくれたのです。

冒険活劇で子どもたちを楽しませてきた
那須さんが

もう一つ
大切に書き続けたテーマがあります。

原爆を投下された ふるさと
「ヒロシマ」です。

昭和20年8月6日。

あの日 那須さんは3歳でした。

う~んと…。

爆心地から3キロの自宅で被爆しました。

原爆をテーマにした作品の一つ
「絵で読む広島の原爆」です。

那須さんが 絵本作家と共に
6年かけて書き上げました。

一見 子どもには難解そうに見える
テーマも取り上げています。

原爆が すさまじいエネルギーを放つ
物理学的な仕組み。

それを利用し
核兵器の開発を急いだ大国の思惑。

そして 人体に長期間影響を及ぼす
放射線の影響。

難しそうで悲惨なことも伝える内容に
出版社も戸惑ったといいます。

26年前に絵本の編集を担当した
森戸 潔さんです。

売れそうにないとみられた
この企画を進められたのは

那須さんの強い意志があったからだと
いいます。

那須さんは 医学や軍事など 原爆を巡る
幅広いテーマを網羅することを諦めず

取材を重ねて
子どもたちに分かりやすく提示しました。

子ども扱いせず 真剣に対峙する
という姿勢は ぶれませんでした。

原爆投下という 人類史的な事実を
一冊に分かりやすく凝縮した

「絵で読む広島の原爆」。

初版から26年たった今も
重版が繰り返される

ロングセラーとなっています。

那須さんと よく酒を酌み交わしていた
中学の同級生です。

よく行きましたし
行きつけのお店があって そこで…。

そうですね。 どっちかというとね。
そうそう。

戦後も 白血病などによって
同級生たちの命を奪った原爆。

それを正面から取り上げてくれた
那須さんに

2人は感謝しています。

那須さんがヒロシマをテーマに書いた
最後の作品。

「ヒロシマ」三部作です。

原爆で 夫も家も失った女性が
お好み焼き店を営み

娘と共に再出発を果たす姿が
描かれています。

昭和から平成まで
戦後をたくましく生き抜いた4世代

半世紀以上に及ぶ物語です。

そのあとがきに
那須さんは こう書き記しています。

「人間は それほど柔ではない」。

子どもたちと本音で向き合い
子どもたちに愛され続けた

那須さんのメッセージです。

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