チョイス@病気になったとき「関節リウマチ 最新治療情報」[解][字] …の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

チョイス@病気になったとき「関節リウマチ 最新治療情報」[解][字]

手指などの関節が腫れて痛み、変形する関節リウマチ。近年痛みだけでなく変形も止める新薬が続々登場。妊娠希望の有無や、重症度などによって変わる薬のチョイスを伝える。

番組内容
手指などの関節がこわばり、腫れて痛み、やがて変形していく「関節リウマチ」。症状は他の関節へと広がり、全身をだるさが襲う。免疫の誤作動でおきる自己免疫疾患の一つで、昔は痛みを抑える薬しか選択肢がなかったが、近年新薬が続々登場、痛みだけでなく変形を止めることも可能になった。ただし副作用も大きいため、妊娠を希望しているか重症度によって薬のチョイスは変わる。治療についての最新情報を詳しく解説する。
出演者
【キャスター】八嶋智人,大和田美帆,【講師】山王メディカルセンター院長…山中寿,【リポーター】上條倫子,【語り】江越彬紀,佐藤真由美

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 高齢者

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キーワード出現数ベスト20

  1. 治療
  2. 関節
  3. 生物学的製剤
  4. メトトレキサート
  5. 関節リウマチ
  6. 場合
  7. チョイス
  8. 薬剤
  9. 炎症
  10. 妊娠
  11. リウマチ
  12. 妊娠中
  13. 効果
  14. 病気
  15. 田中
  16. 変形
  17. marihama
  18. お薬
  19. バイオシミラー
  20. 出産

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

<今回のテーマは…>

<朝 手がこわばって 力が入らない>

<指の関節が痛くて
物がつかめない。

もしかすると それ
「関節リウマチ」かもしれません>

<お年寄りの病気と思われがちですが

実は 40代が発症のピーク。

若い人でも なる病気なんです>

<放置すると 日常生活に支障が生じ

最後は 関節が徐々に破壊されていきます>

歩くのも痛い。

<大丈夫! チョイスはあります!>

(3人)チョイス!

<新薬が 次々登場し

痛みや変形を抑える
チョイスが

広がっています。

さらに「副作用」「出産」「高い医療費」

治療についての お悩みも 一挙に解決!>

<関節リウマチ治療の最新情報を

ばっちり お伝えしま~す!>

健康への道のりはチョイスの連続!

ということで 今日の「チョイス」は…

何となく こう 「リウマチ」って聞くとね
何か 温泉の効能とか

そういうので よく見るっていう感じは
ありますけども いかがですか?

どうしても お年寄りの病気
というイメージがあったんですが

VTRには
そうね 40代!
40代…!

意外と若いときから 始まる方は始まる
っていうね ちょっと心配ですが。

そういう印象の方が
多いかもしれませんよね。

関節リウマチは 手指の関節などに

痛みが出たり 変形してしまったりと

本当 つらくて大変な病気なんですよね。

ただ 今は 治療が進歩して

症状を かなり抑え込むことが
できるようになっているんです。

そこで 今日の「チョイス」を
進めるにあたって 覚えておきたいのが

「寛解」という言葉なんです。
「寛解」。 はい。

「寛解」とは
症状が落ち着いて日常生活を

支障なく送れるようになる
状態のことをいうんですが

関節リウマチの治療は
ここを 寛解を目指すんですよね。

いわゆる 「完治」といわれるものと
どう違うのかということですが。

「完治」は
治療の必要がなくなるのに対して

「寛解」は
治療を続けなくてはならない。

やめてしまうと また 症状が
戻ってしまう可能性があるんですよね。

続けなきゃいけないっていうことですね。
そうなんです。

そこで こちらを ご覧ください。

関節リウマチの患者の寛解の割合を
調査したグラフなんですけれども。

2001年は 8%ほどだったのに対して

20年たって 2021年は 60%。

もう 半分 超えてきた。
そうなんです。 半分以上の方が…。

えっ? この20年で?
上がり方がすごいですね。 きれいに。

この20年 関節リウマチの治療が
どんなふうに変化してきたのか

まず こちらから ご覧ください。

<30年ほど前に関節リウマチを発症した…>

<異変は
足の指から始まりました>

<田中さんは すぐに
かかりつけ医を受診。

血液検査を受け 「関節リウマチ」と
診断されました>

<「関節リウマチ」とは

関節の中にある「滑膜」と呼ばれる部分に

炎症が起きる病気です>

<炎症の原因は免疫の誤作動。

本来 自分の体を守るために働く免疫が

関節リウマチの場合

自分の滑膜を敵と見なして
攻撃してしまうのです>

<炎症が起きると 滑膜が厚くなったり

関節の隙間にある関節液が増えたりして

関節の腫れや痛みが起きます>

<炎症が さらに長い間 続くと

骨 軟骨 じん帯などが破壊され

関節の変形を引き起こします>

…って
そのとき 初めて思ったんですけれど。

<田中さんが診断された1990年ごろは

リウマチの進行を止める有効な薬が

ありませんでした。

そのため…>

<田中さんの症状は悪化し 腫れや痛みは

足から手に広がっていきました。

診断から1年後には

日常生活で
支障が出るようになりました>

握ること。
これぐらいで軽くしかできない。

朝は こわばりのため 手が使えず

いつも 寝る前に
朝食の準備をするようになった田中さん>

<手を使い過ぎると
今度は 夜にも痛みが出てしまいます。

布団さえ 手ではつかめず

代わりに
歯で くわえて かけていたほどでした>

<指の腫れも 徐々に ひどくなりました>

<診断から1年半ほどたつと

足の指が
変形してしまいました。

今も 足の指を思うように
動かすことはできません>

<ところが

診断から7年ほどたった1999年

関節リウマチに有効な薬が
登場しました。

それが…>

<免疫細胞の中にはビタミンの1種

「葉酸」があり

免疫細胞を活発化させています>

<メトトレキサートは
この葉酸の働きを

抑える薬です>

<その結果 メトトレキサートによって
免疫細胞の働きが抑えられ

炎症が治まっていくのです>

<メトトレキサートも のみ始めたことで
手足の変形が くい止められ

痛みや腫れも
一時は すっかりなくなりました。

しかし 1年ほどたつと
薬は 徐々に効かなくなり

痛みは戻ってきてしまったのです。

2年前 痛みに耐えられなくなった
田中さんは

主治医に相談してみました。
すると…>

<薬の量を増やしたものの
十分な効果は得られず

胃の不快感まで
感じるようになりました。

痛みのために
出かける気力もなくなりました>

<そこで 田中さんはチョイスをしました>

チョイス!

<別の医療機関を受診。

すると
新しいタイプの治療を勧められました。

それが…>

<「生物学的製剤」って何?>

<リウマチの炎症を
引き起こしているのは

免疫細胞が分泌している

「サイトカイン」と呼ばれる
たんぱく質です>

<生物学的製剤は

そのサイトカインに結び付いて

働きを抑え 炎症を鎮めるのです>

<田中さんは 今までの薬に加えて

生物学的製剤の注射を
自宅で 月に2回 打ち始めました>

病院のほうで…

<すると 正常値を はるかに超えていた

炎症を示す「CRP」の値が急激に減り

1か月ほどで ほぼ0になったのです。

痛みも ほとんど取れました>

<元気になった田中さん。

これまで諦めていた散歩も
できるようになりました>

よかったです。 本当に 先生のおかげで。

<田中さん これからも お元気で!>

うん! よかったですね。
よかったですね。

僕のイメージより 随分と
やっぱり 長くかかるというのと

そして とても痛くなるっていう。
布団もかけられないぐらいって

びっくりしましたね。
そうなると やっぱり 気持ち的にもね

やっぱり すっきりしなくなるっていう…
心配ですね。

スタジオには
専門家の方をお迎えしています。

関節リウマチの治療に詳しい…

よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いいたします。

そもそも 関節リウマチっていうのは

じゃあ どういう病気なのかっていうのを
もう一度 お願いできますか?

体の中の免疫の働きの誤作動。

体の中を外敵と見なして攻撃してしまう。

それによって 関節が だんだん

変形していく。
そういった病気なんですね。

関節に炎症が起きますと

滑膜という所が
厚くなるんですね。

そこで サイトカイン
という物質が

いっぱい放出されまして
関節に

痛みとか腫れとかが
出てきます。

それが長く続きますと 次第に

軟骨がやられ 骨が壊れて

関節が変形してくるという病気ですね。

どういう人が
なりやすいのかっていうことなんですが。

ある程度 遺伝子が関係している
ということは分かってるんですが

患者さんの8割が女性です。

どの年代でも発症するんですが

40代がピークで

子どもさんでも起こることが…。
そうですか…!

患者さんっていうのは
何人ぐらい いらっしゃるんですか?

日本中で 約80万人ぐらい。
場合によっては

100万人ぐらいいらっしゃるかもしれない
といわれてます。 なるほど。

そしたら じゃあ
治療に入っていこうということで

先ほどのね VTRの田中さん

薬を いろいろと
のんでいらっしゃいましたけれども

診断されたら まず どういった治療を
行っていくっていうことなんでしょう?

メトトレキサートという薬。
これが 一番基本ですね。

まず これが
第一選択薬として考慮されます。

これはですね
免疫細胞を抑えるような働きがある薬で

大体 患者さんの80%の方が
これを のまれている。

なるほど。 でも 具体的に どういうふうに
使っていくのかっていうことですが。

まずは この
メトトレキサートをですね

週に1~2回
3~4錠から始めることが

一般的です。
これで 大体

4割から5割ぐらいの
患者さんが改善します。

じゃあ 半分ぐらいは
だんだん効いてくるってことですね。

はい。
ただ メトトレキサートはですね

効いてくるまでに
少しタイムラグがありますので

その間は
副腎皮質ステロイドや

鎮痛薬 消炎鎮痛剤を
補助的に のむ必要がある場合が多いです。

痛みを取るだけだったら 最初から
ステロイドとか鎮痛薬だけでも

いいんじゃないかなって
思うんですけれども。

痛みを取るだけでは
リウマチの治療ではないんですね。

なるほど。
リウマチの怖さというのは

結局 関節が
どんどん壊れていくことなんです。

ステロイドや消炎鎮痛剤というのは

痛みは取りますが
関節の炎症を取りませんので

関節が
壊れていくのを止めることができない。

ですから メトトレキサートのような

専門的な
リウマチのお薬を使わないと駄目だと。

<メトトレキサートによる治療を始めて
効果が不十分な場合

薬の量を増やします。

増やしてから3か月程度たっても
効果がない場合に検討されるのが

生物学的製剤です>

生物学的製剤というのは

リウマチを悪くしている
サイトカインという物質を

ピンポイントに抑えるような
そういう薬剤です。

この過去20年ぐらい
使われるようになってきて

リウマチの患者さんの
症状というのは

劇的に改善しました。

それは
1種類なんですか?

現在のところ
8種類あります。

8種類も出てるんですね。
はい。

サイトカインも
いくつも種類がございますので。

そうなんですね。
このサイトカインを抑えるのは この薬

このサイトカインを抑えるのは この薬
という形で たくさんあると。

あと VTRで 生物学的製剤を打って…
打つっておっしゃってましたけど

注射なんですね。
はい。 全部 注射薬です。

点滴静注する薬と

皮下注射する薬と 2種類ございます。

自己注射されてましたけども

看護師さんに教えていただいたら

自分で やはり
できるようになるんですか? 皆さん。

患者さんによっては 自分で打つのは嫌だ
という方がいらっしゃるので…。

気持ちは分かりますけどね。
そういう方はですね

我々のところで打ってますけれども。

毎週打つ薬とかの場合は やはり

自宅で 自分で打っていだたくほうが
やはり 便利ですので。

そういう場合は

病気が落ち着いてるということを
確認した後ですね

ご自身でやっていただいてます。
でも 生物学的製剤って…

いろんなチョイスがあるっていうふうに…
何か 分かると やっぱり

随分 進歩してきたんだなっていうかね
うれしいっていうふうには思いますが。

ただですね 8種類ある生物学的製剤

どれが効くかというのは
なかなか分からないんですね。

そうですか。
まあ まあ 個体差ありますからね。

関節リウマチといいましても やはり

人の顔が全部違うみたいに
一人一人 やはり ちょっと違うんですね。

ですから このお薬が効くだろうと思って
開始しても効かない場合があって

別のお薬に替えざるをえない。
そういった場合もあります。

大体 3か月は やはり

投与してみて
どうしても駄目ということならば

次のお薬という形で替えていきます。

じゃあ
先生 それでも 効果がないってなったら

どうなるんでしょう?

生物学的製剤以外にも

それよりも新しいお薬も
開発されています。

「JAK阻害薬」という
新しいクラスの薬剤が

出てまいりまして
現在では

5種類 そういった
のみ薬があります。

これは 生物学的製剤と
同じぐらい

効果のある
のみ薬なんですね。

ですから
注射薬ではないんです。

ただ 生物学的製剤と
同じぐらい

値段が高い
っていうこともありまして

まだ 全体で
5%ぐらいしか

使われていない
ということになります。

できる人とできない人っていうのが
いるんですか? その薬が。

いろいろ合併症のあるような方

それから 高齢者であるとかですね

過去に いろいろ
重篤な感染症を起こしたような方とか

なかなか使えない そういった薬剤ですね。

副作用っていう観点からいうと

VTRの田中さんが
メトトレキサートで

胃の調子が悪くなるっていうふうに
おっしゃってましたけど

そういう副作用があるんですか?

多くの方が メトトレキサートをのむと
そのあと… のんだあと

体がだるいとかですね
胃腸の具合が悪いと言われます。

これもですね
かなり個人差があって

そういったものを
起こしやすい人と起こしにくい人と

いらっしゃるんですね。
なるほど。

ですから お薬の量の
調節というのは

とても大事になります。
そのほかですね

患者さんによっては
肝臓の数値に異常が出たり

それから 例えば
特別… 肺炎を起こしたりですね

それから リンパ節が
腫れてきたりとか

そういう方も
いらっしゃいますので

メトトレキサートを
使ってる間はですね

いかに病気が
落ち着いてるにしても

定期的に受診して やはり
その辺り ちゃんと

チェックしていただく必要が
あると思います。

<メトトレキサートによる
副作用を防ぐために

葉酸を メトトレキサートの2日後に
のむのが一般的です。

メトトレキサートは
葉酸の働きを抑えることにより

免疫を抑制する薬ですが

効き過ぎによる副作用を防ぐために
葉酸を補うのです。

また 日常で
葉酸を多く含む健康食品をとり過ぎると

メトトレキサートの効果が
出にくいことがあります。

ご注意ください>

じゃあ 何となく 薬が効いて

良くなってきた…
症状が良くなってきたってなっても

やっぱり 薬っていうのは
続けたほうがいいんですか?

はい。 残念ながら 現時点では

関節リウマチは完治しません。
はあ~… なるほど。

ですから
基本的には 寛解の状態に導入できたら

寛解が維持できる最少の量まで

薬剤を減らすようにしています。

でも 薬をのみ続けるとなると

この病気 女性が多いって
先ほど おっしゃってましたけど

そうなると 若い女性ですと

出産とか妊娠のことがあると

薬をのみ続けるのは
怖いなとか難しいなって方も

いらっしゃるんじゃないかと
思うんですが。

いろいろ 注意しなければならないことは
ありますけれども

諦める必要はありません。

そこで 実際に治療を続けながら

妊娠・出産した方のケースを
見ていきましょう。

♬~(歌声)

<声楽家として活動する…>

<30歳のとき 手足の関節に

突然 異変が起こりました>

<関節の痛みや腫れ。

すぐに 近所の整形外科で X線検査を
受けましたが

痛みの原因は分かりませんでした>

♬~(ピアノ)

<原因不明のまま
症状は悪化していきました>

<半年たって ようやく 別の病院を
紹介されたmarihamaさん。

血液検査を受けて すぐに

「関節リウマチ」と診断されました>

<marihamaさんは 早速

メトトレキサートと
生物学的製剤の点滴による治療を

開始しました。 すると…>

<1週間ほどで効果を実感した
marihamaさん。

1年後には
痛みや腫れの症状は全くなくなり

念願の結婚式を挙げることもできました>

<そこで
子どもを産みたいと考えるようになり

医師に伝えました。

ところが…>

子どもですか…。

結構 ずばっと言われまして。

<実は marihamaさんが使っていた薬は

胎児に悪影響を与えるリスクが
あるものでした。

妊娠は諦めて
このままの治療を続けるようにと

医師から告げられたのです>

<出産より治療を優先するよう言われた
marihamaさん。

果たして そのチョイスは?>

チョイス!

<marihamaさんは病院を替えることにし

治療をしながら妊娠・出産ができる方法を
探しました>

<見つけた専門医からは

今までの薬をやめて

胎児に影響が少ない

別の生物学的製剤とステロイドによる
治療ならば

妊娠・出産ができると
伝えられました>

<ところが 新しい薬に替えたとたん

なくなっていた痛みが
戻ってしまったのです>

<marihamaさんの場合
この生物学的製剤では

十分な効果が得られないことが
分かりました>

<そこで 最終的には
ステロイドのみの治療に切り替え

治療を続けました>

<そして
無事に出産することができたのです>

…っていう そういう考えで きたので。

いやあ よかったですね。
よかったです。

そのmarihamaさん 半年間も

原因が分からなかったっていうことが
あったようですけれども

関節リウマチっていうのは
そんなに分かりにくいものですか?

初期のこわばりとかですね
関節のちょっとした痛みだけでは

腱鞘炎と間違ったりとか それから

年齢に伴うような変形性関節症と

非常に紛らわしかったりする場合が
ございますので

それで 早期の診断というのが
難しいことがあります。

早期発見できたら 対応も より早く
迅速にできるっていうことですもんね。

どの病気でもそうですけど

早期発見・早期治療というのが
やはり 一番大事ですね。

では 代表的な検査方法を
こちらで見ていきます。

「問診と触診」そして「血液検査」では

免疫の異常や炎症の度合いを調べます。

そして
骨の変形が起きていないかどうかは

「X線検査」などで調べます。

「触診」っていうのもありますけれども

やっぱり 触ったほうが分かりやすい
何かがあるってことですか?

やはり
関節を触るということは非常に大事。

関節リウマチの炎症はですね
滑膜が腫れますので

柔らかいんですね。
なるほど なるほど。

触った感じがブヨブヨとしてます。

ここで 大きく違います。

例えば 手の指でいくと 第一関節には
ほとんど起こらないんですね。

で 第二関節と第三関節 それから手首。

こういった所に関節の炎症が起こる。

そういったことが多いです。 それから

もちろん 肩とか ひじとか 股関節

ひざ 足
そういった所に起こりますけども

背骨には あまり起こりません。
なるほど。

じゃあ
「血液検査」ということですけれども

これは
どういうことを確認するんでしょう?

炎症の値を示す項目は
いくつかあります。

例えば「CRP」とか
「赤沈」。

これは 体の中に
特に 関節に

どれぐらい 炎症が
あるかというのを示します。

それから「MMP-3」という
そういう検査があるんですが

これは
関節の滑膜が

どれくらい腫れているか
ということを示す指標です。

そのほかですね
免疫の異常を見る指標として

「抗CCP抗体」とか
「リウマトイド因子」などがあります。

これはですね 健康な人でも
5%ぐらいは陽性になるんですね。

実際のリウマチの方は1%ぐらいなんで

5人に1人ぐらいが
本当のリウマチということになります。

もう一つの「抗CCP抗体」という
検査があるんですが

これは かなり正確でして

もし これが
陽性になったとすると

現在 リウマチがある。
ないしは これから

リウマチが出てくる
可能性が高いと。

次の「X線検査」っていうものは
骨の変形を見ているということですか?

X線検査ではですね
骨が壊れてくるのを見ることができます。

すると「骨びらん」といってですね

骨が ちょうど 虫食い像になってくる。

それから だんだん変形が広がってくると。

そういうものを見ることができます。
ただですね

発症の早期には
そういったものが見られないことが多い。

変形が進んでくると だんだん
こういったものが明らかになってくる。

そこで
早期発見に役立つ検査がありまして

それが こちらの
「関節超音波検査」なんです。

これは どういったものでしょう?

関節にゼリーを塗ってですね
その上にプローブを当てて

超音波で
関節の中を見るということになります。

ですから これ しますと

滑膜は どれくらい腫れているかとか

それから
小さな… X線では分からないぐらいの

小さな骨びらんというのも こういった

超音波で見ることができますので

非常に有用な検査です。

その関節超音波検査っていうのは
どこで受けられるものなんですか?

どこでも
受けられるわけではないんですが

関節リウマチを
たくさん診ている施設では

かなり一般的な検査になってきました。

専門的に診てる施設っていうのが
あるってことですね つまり。

はい。 例えば
日本リウマチ学会が公表している

専門医の名簿というのがありますので

そういった専門医がいるような医療施設へ
行っていただくと

大概 こういった超音波の検査を
受けることができます。 なるほど。

でも 妊娠・出産を望む場合

使えない薬もあるんだっていうふうに
聞くと まあ やっぱり ちょっと

心配だなと思うんですけども
その辺は いかがですか?

こういった
妊娠に影響のないようなお薬を

選んでいくということが
とても大事ですので

やはり しっかり 計画を立てて
やっていただきたいと思います。

そこで 妊娠・出産を目指すために
大切なポイントを

こちらにまとめました。

まず 妊娠前には3つポイントがあります。

まずは 治療によって症状を安定させる。

そして メトトレキサートは中断する。

中断してから3か月後から
妊娠は可能になります。

そして 妊娠中は 薬を
極力減らすことなんです。

まずは やっぱり
安定させるということが大事ですか?

はい。 症状が安定しないと

妊娠自体が しにくいというふうに
いわれてます。

まあ 病気後
非常に悪い状態で妊娠されると

やはり 妊娠中の経過も
あまり良くないだろうと思うし。

それから 妊娠中は
体重も増えるわけですので

例えば ひざとか足首に
痛みがあったような場合に

とてもつらいということになりますね。

ですから
まずは 安定させるということが第一。

そのほか
妊娠中に使えないような薬剤も

いくつかございます。 ですから

妊娠して問題ないような薬剤に
替えるために

少し 時間かかりますので

早めに主治医に相談していただきたい
というふうに思います。

コントロールができてきたら

メトトレキサート中断というふうに
あるんですけど

それは
妊娠前にやめといたほうがいい…?

はい。 流産の危険性がありますし

それから
胎児にも影響のあるような薬剤ですので

これは
絶対に やめていただきたいと思います。

そのほかにも 免疫を抑制する薬とか

JAK阻害薬というのは

これは
妊娠中は絶対に投与しないのが大事です。

これ 先生
「3か月後から妊娠可」っていうのは

その時間は やっぱり 個人差関係なく

やっぱり ちゃんと とったほうが
いいっていうことですね。

安全を見て
3か月というふうに申し上げてますが

最近の考えではですね

メトトレキサート やめて
一度 生理がきてしまえば

もう大丈夫というふうな考え方も
ございます。

この辺りは よく 主治医と
ご相談いただきたいと思います。

分かりました。
あの… 旦那さんのほうもね

ちゃんと
それを理解しておくっていうのが

やっぱり 第一かなというふうに
思いますよね。

はい。 リウマチがある女性の
妊娠・出産に関しては

家族の協力が不可欠だと思いますね。

ですから できれば ご夫婦で
主治医のもとへ行っていただいてですね

一度 よく ご相談されたほうが
いいだろうと私は思います。

本当に 家族の話ですからね。
そうです そうです。

妊娠の前後で やはり 使えない薬
っていうのは 結構 あるんですか?

妊娠前後に使える薬 そして
使えない薬を こちらにまとめました。

「○」は使用できるもの。

そして「×」は使用できないもの。

じゃあ メトトレキサートの代わりに…
代わりになるっていうか

お薬っていうのは ないわけですね。

いや 他の抗リウマチ薬で

妊娠中も使えるだろうというふうに
いわれてる薬剤があります。

それが 今 出てきた…。

サラゾスルファピリジンとかですね

タクロリムスというお薬は

胎児への影響が
少ないとされていますので

妊娠中も
服用することは可能だろうと思います。

で その生物学的製剤。

妊娠中が「△」になってるんですね。

「△」っていわれると ちょっと

少し不安が
よぎるんですけれども いかがですか?

生物学的製剤は注射薬なんですが

胎盤を
通過するような薬剤があるんですね。

で お母さんに投与した場合に

胎盤を通過して 胎児のほうに
薬剤が行ってしまうお薬がありますので

そういった薬剤は
できたら投与しないほうがいいだろうと。

ですから 胎盤を通過しないタイプの薬剤。

そういった生物学的製剤がありますので

こういったお薬であれば 妊娠中も

安心して継続ができるということですね。

ただ marihamaさんの場合は
そういった薬剤を使ったんですが

その薬剤では
十分な効果が得られなかったので

ステロイドを使って
その疾患活動性を抑えながら

妊娠を継続したということになります。

でも 何となく ステロイドと聞くと
強いなあというイメージがあるので

妊娠中 「○」なんだなっていうのは
僕なんかは こう

へえ~と思うんですけど いかがですか?
逆に言うと 妊娠中

一番安全な薬だというふうに思います。
そうですか…!

ほかの薬剤よりも
妊娠に関してはステロイドは安全です。

ただ たくさん使うとですね

いろいろ 副作用もありますので

できるだけ少ない量 最少量で

維持するように努める必要があります。

そのステロイドを
妊娠期間中 10か月ですか

のみ続けても
問題ないということなんですね。

はい。 一般的には問題ありません。

ただ その量が多くなるようでしたら
先ほどから言った

妊娠中も使えるような生物学的製剤に
切り替えていく必要があると思います。

あと 痛み止めということですけれども

妊娠中「○」と「×」っていう
複雑なことになってるんですけれども…。

いわゆる 痛み止めといわれる
非ステロイド系抗炎症剤。

これはですね
妊娠後期は服用できない薬剤です。

というのは
こういったお薬を ずっとのみ続けると

胎児に心奇形が生まれることがあると。

痛み止めは 妊娠後期には

使わないということが大事だと思います。
分かりました。

marihamaさんがね
おっしゃってたように

自分が
こうするんだという意志があって

それで なおかつ
胎児を守っていく治療っていうのが

幅が広がったっていうのは
本当にいいことですね。

その関節リウマチの治療は

生物学的製剤の登場によって
大きく進歩しました。

ただ この薬は
高価でコストもかかるんです。

3割負担で 月に2万円から4万円
かかるといわれています。

結構な やっぱり…。
長期間ね…。

そうですね 長期戦となると

結構 大変な感じがしますけれども。
ですね。

でも こんなチョイスもあるんです。

<5年前 関節リウマチと分かりました>

<メトトレキサートなどの抗リウマチ薬で
治療を始めましたが

足の痛みや腫れは
徐々に増していきました>

<近くに買い物に行くのにも

途中で 何度も
休まなければいけないほど

痛みが強くなってしまったのです。

でも 家族の前では
できるだけ我慢していました>

そういう気持ちで…

お風呂の中で号泣してたりとか。

<中村さんは メトトレキサートを
最大量まで増やしましたが

効果がありませんでした>

<体じゅうに
痛み止めのテープを貼りながら

痛みに耐え続けること4年>

<ついに 中村さんは
病院を替えることにしました。

そこで医師に提案されたのは
生物学的製剤による治療です。

ところが…>

<生物学的製剤は
高い効果が期待できる一方

メトトレキサートなどの薬を含めると

自己負担額が
年間 40万円から70万円かかります。

それを聞いた中村さんのチョイスは…>

チョイス!

<中村さんは 生物学的製剤の

「バイオシミラー」をチョイス。

…って「バイオシミラー」って何?>

<「バイオシミラー」は
特許期間が終了した新薬を参考にして

別の製薬会社が作った薬です。

新薬ほどは
開発コストがかからない分

価格を安くすることができるのです>

実は 生物学的製剤
というのは

すごく 分子量の
大きなものなので…

<こちらは中村さんの診療費の明細です。

中村さんの場合は
メトトレキサートなども含め

3割負担で 月に
2万5, 000円程度 支払っています。

もし バイオシミラーを使わないと

3万5, 000円程度 かかります>

<バイオシミラーで治療を開始した
中村さん。

効果は 翌日から表れました>

「ママが 普通に 階段おりてる」
っていうような…。

<以前よりも費用は増えましたが

中村さんは
自分のチョイスに満足しています>

いやあ よかったですね。
はい。

バイオシミラーということですけども
そういうのがあるんですね。

のみ薬の場合は
「ジェネリック」っていうのがあります。

これも後発薬なんですが

このバイオシミラーというのは

生物学的製剤の
ジェネリックのようなもの。

全く同じではありませんが
ほとんど同じ構造で

有効性と安全性に関しては

これは ちゃんと臨床研究をして

同じである
ということが証明された薬剤になります。

現在では
「インフリキシマブ」と「エタネルセプト」

「アダリムマブ」という3つの

生物学的製剤の
バイオシミラーが出ています。

どのぐらい 具体的には
安くなるのかってことですが。

先発薬と比べて 3割から4割ぐらい
安くなるというふうにいわれてます。

バイオシミラーにしたいですって言ったら
もう 替えられるものなんですか?

医療機関によってはですね
このバイオシミラーを

採用していない所も
まだ あるようですので

その場合はですね
主治医に相談していただく。

そして 場合によっては
医療機関を替えるというのも

一つの選択肢かなとは思います。

<また 生物学的製剤の中でも
特に 点滴タイプを使う場合には

一月あたりの医療費が
高額になることがありますが

高額療養費制度により 自己負担額を

抑えられるケースもあります。

詳しくは 加入している保険の運営先に

お問い合わせください>

今まではね 薬のことを
詳しく聞いてきたわけですけれども

薬による治療以外のことで 何か

できることはないのかなというふうに
思いますが。

例えばですね
手首が非常に腫れているような状態で

手首に 非常に
負担のかかるような行動をするとですね

やはり ここは壊れやすいと。

ですから 日常生活の中で いろいろ

工夫は
していただきたいというふうに思います。

ですから 例えば 重いバッグもですね

できるだけ
肩にかけていただくとかいうことが

やはり 大事になると思いますし

関節の使い方を考えていただきたい。

それから 例えば 立ち上がる場合も

ひざが痛くて立ち上がる場合も

このようにすると やはり 手首は…。
そうですね。

随分と負担が
ありますもんね。

ですから できるだけ手全体でついて

このように体を持ち上げてもらうとか

そういう工夫をやっていただくほうが…。

分散させればいいんですもんね。
そうですね。

痛みのために じっとしてるとですね
関節 固まりますので

できるだけ動かしていただきたい。

できましたら 1日に1度は
すべての関節を

いっぱい 曲げるところまで曲げ

伸ばすところまでは
伸ばし… やっていただきたいと。

痛くてもやっていいんですか?

それでですね
リウマチには特徴がありまして

朝は調子が悪いけど
夕方は調子がいいんです。

なるほど なるほど。
そういう時間帯を見計らってですね

関節をできるだけ動かしていただきたい。

例えば 手首にしても できるだけ
こういうふうに曲げる…。

ストレッチを…。
伸ばす。 それから ひじもですね

曲げられないとですね 本当に

頭も髪も触れない。
触れないですね。

本当に 食べることも
やっぱり できなくなってきますから。

特に 曲げるほうはですね
一生懸命やっていただきたい。

特に お風呂入ったときに 体が
少し柔らかくなったというようなときは

できるだけ ひじを曲げて
いっぱいいっぱいまで曲げる。

そういった努力をしていただきたいと
思います。 分かりました。

さあ ここまでの内容を踏まえまして

ベストチョイスのためのアドバイスを
お願いいたします。

治療の選択肢が増えています。

今日も
いくつもの治療が紹介されましたが

そのようにですね 自分に合った治療は

どのようなものであるのか
ということを主治医の先生と

よく相談していただきたいと思います。
分かりました。

先生 どうも ありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。

今日は「自助具」について。

「自助具」とは関節リウマチなどによって

動作が不自由になったとき

それを助けるための道具のこと。

関節リウマチの患者さんは
「物をつかむ」

「手首をひねる」といった動作が

特に負担になりやすいといわれています。

そこで よく
使われるのがオープナー。

オープナーの中央に
瓶や

ペットボトルのふたを
入れて回すと

てこの原理で
僅かな力で開けられます。

そして ドアノブ回し。

長い取っ手を
ドアノブに取り付け

レバーのようにすれば
手首をひねらずに

ドアを開けられます。

こちらの爪切りは
手首を

ひねらなくてもいい
角度で切れるように

刃の向きを
自在に変えられます。

手のひらで
押さえるだけで切れ

しかも 置いて使える
タイプもあります。

これなら 握らなくても
大丈夫。

ほかにも いろんな
自助具があるので

困ったときは
チョイスしてみてくださいね。

次回も 皆さんに お届けします。

健康への ベスト…。
(2人)チョイス!

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