チョイス@病気になったとき「パーキンソン病 最新治療情報」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

チョイス@病気になったとき「パーキンソン病 最新治療情報」[解][字]

脳の特定の神経細胞が減り、手の震えや体の動かしづらさがが起こる「パーキンソン病」。症状に合わせた薬のチョイス、脳深部に電気刺激を与える治療など最新情報を伝える。

番組内容
脳の特定の神経細胞が減少し、手の震えや体の動かしづらさが起こる「パーキンソン病」。治療は症状をできるだけ長期間抑えることを目標に行うが、相次ぐ新薬の登場で、症状や生活スタイルに合わせた薬のチョイスが増えてきた。病気が進行し、薬が効きづらくなった場合でも、脳に電極を埋め込み刺激する方法や、胃ろうを作って腸から薬を常時投与できるようにする方法がある。パーキンソン病治療の最新情報を分かりやすく伝える。
出演者
【キャスター】八嶋智人,大和田美帆,【リポーター】深川仁志,上條倫子,【語り】江越彬紀,佐藤真由美

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 高齢者

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. パーキンソン病
  2. 症状
  3. 病気
  4. ドパミン
  5. 治療
  6. 場合
  7. 渡辺
  8. チョイス
  9. 運動
  10. DBS
  11. レボドパ製剤
  12. 江口
  13. 副作用
  14. 小野寺
  15. 調整
  16. ドパミン神経
  17. 大事
  18. 状態
  19. 患者
  20. 具体的

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

NHK
created by Rinker
¥780
(2022/08/20 00:21:30時点 楽天市場調べ-詳細)

<それ 「パーキンソン病」かもしれません>

<国の指定難病で

以前は
10年で寝たきりになる病気でした。

65歳以上の
100人に1人がかかるといわれ

推定患者数は20万。

高齢化により さらに増え続けています>

<じゃあ 一体 どうしたらいいの?>

<チョイスは ありま~す!>

(4人)チョイス!

<薬を上手に組み合わせて
病気の進行を遅らせられるケースも>

<例えば この患者さん

発症から20年たった今でも

元気に運動までできているんです>

<さらに 腸に 直接 薬を送り続けたり…>

<…を与える新しい治療も始まっています>

<今日は
パーキンソン病の治療の最新情報を

詳しくお伝えしま~す!>

健康への道のりはチョイスの連続!

ということで 今日の「チョイス」は…

俳優でいうと
マイケル・J・フォックスさんが

そうだったりとか。
パーキンソン病がテーマっていうか

脳の病気。 しかも 65歳以上の人の
100人に1人っていうことですから

ちょっと ひと事じゃないなっていう。
そうですね。

自分も だんだん
そういうゾーンになっていって

何となく 不安があるけれども じゃあ
どういうものなのかなというふうに

気になるところではありますが。

今日見ていくパーキンソン病ですが

脳内ホルモンである「ドパミン」

「ドーパミン」とも言いますが
これが減ってしまう病気なんです。

じゃあ それが
どんな所に働きかけているかというと

「意欲」「快楽」「運動」。

例えば「意欲」だと
ドパミンが分泌されると やる気がわく。

「快楽」でいうと ドパミンって

「幸せホルモン」ともいわれるように…。
聞きますね はい。

聞きますよね。
「心地いい」とか「うれしい」とか

「いいことあるかも」と思うと
分泌されると考えられている。

そして これも大事で「運動」。

体の動きのコントロールにも
深く関わっているんです。

その大切な働きをするドパミンが
減ってしまう このパーキンソン病が

一体 どんな病気なのか見ていきましょう。

<それは 今から20年前
54歳のときでした>

「足を…」

<渡辺さんは 膝の病気かと思い…>

<しかし X線検査の結果は

「異常なし」>

<足に痛みはありませんでしたが

半年たっても
症状は 全く改善しませんでした>

<そこで 総合病院へ行って
詳しく調べることに>

<…を受けた結果
ある病気の可能性を告げられたのです。

それは…>

<パーキンソン病には

脳の神経伝達物質 ドパミンが
関係しています。

ドパミンは
運動の調節をつかさどる物質。

パーキンソン病は このドパミンが
十分に作られなくなる病気です>

<ドパミンが減少すると

運動の調節が
うまくいかなくなります。

その結果 動作が ゆっくりになったり

スムーズでなくなったりします>

<渡辺さんは 大学病院で
さらに詳しい検査を受けました>

<それは「DATスキャン検査」。

脳内のドパミン神経の量が分かります。

正常な場合は 脳の
「線条体」といわれる所にある

ドパミン神経が白く見えます。

渡辺さんの脳を見ると

白い部分がなくなって ドパミン神経が

減っていることが分かります。

その結果 渡辺さんは

パーキンソン病であると
診断されたのです>

<渡辺さんは まず
薬で治療していくことになりました。

脳にドパミンを補う「レボドパ製剤」と

「ドパミンアゴニスト」が処方されました>

<薬をのみ始めてすぐに 渡辺さんの
足を引きずる症状は治まり

散歩もできるようになりました>

う~ん よかったですね。
そうですね。

ご自身もね
おっしゃってましたけれども

治らない病気なんじゃないかというふうに
お思いになるっていうのは

何となく
そういうイメージがありますよね。

スタジオには
専門家の方にお越しいただいています。

パーキンソン病にお詳しい…

よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いいたします。

先生 パーキンソン病 推定患者数が
20万人ということですけれども

大体 何歳ぐらいの人が
かかりやすいっていうのはあるんですか?

加齢とともに増えてくるというふうに
いわれている病気で

60歳ぐらいから だいぶ増えてきて

70歳超えてくるとですね
だいぶ… 爆発的に増えてくると。

パーキンソン病
脳の病気ってことですけれども

具体的には 脳が どんなふうに
なってしまうのかということですが。

パーキンソン病に
一番深く関わっているのは

ドパミンという
脳の神経伝達物質といわれる物質が

少なくなってしまう病気なんですね。

ドパミンは 脳の黒質の

「ドパミン神経」と呼ばれる

神経細胞で作られていて

それが 線条体という場所に

分泌をしています。

パーキンソン病は この黒質にある

ドパミンを作っている神経細胞が

原因不明に
壊れていってしまう病気なんですね。

結果的に
脳のドパミンが減ってしまって

それで発症する病気だというふうに

考えられています。

VTRの渡辺さん 最初
足を引きずってるっていうふうに…。

しかも ご自身では意識がなくて
人に言われて気付いたってことですけど。

これはパーキンソン病による症状だ
ということですか?

はい。 そうでございます。
こちらのパーキンソン病の4大症状。

具体的なものをまとめてみました。

まず 1番目「動作が遅い・少ない」。

歩く速度が遅くなってしまったり
足を引きずるようになります。

まず 運動を開始するっていうのに
ドパミンがすごく大事なんですけども

そのときのドパミンが
足りなくなることが

必要な筋力というのが
出なくなる。

それが考えられています。

手足だけじゃなくてですね
顔のほうも

それからですね まばたきが
少なくなって

表情が
乏しくなったりする。

こんなことも
出てきます。

また 2番「手足のふるえ」。

これがパーキンソン病で
非常に有名な症状なんですが

手足に…
ふるえるだけじゃなくてですね

唇とか あごとか

そういう所でも ふるえることが
あるんですね。

一部の患者さんではですね

「体の内部が ふるえてる」なんて
そんなことを言う方も。

中の筋肉が ふるえてるような
感じがすると。

なるほど
なるほど。

普通の人でも ふるえっていうのは
あるんですけれども

これは 緊張したときに出てくる
ふるえとかですね

あと 年を取っても
ふるえって 結構 出てくるんですが

それとは ちょっと異なっていてですね

楽にしたときにですね ふるえる。

物を動かしたり
手を動かしたりしてるときは

ふるえが止まっていて
だけども 静かにしてると ふるえる。

もう一つですね 普通のふるえは 両手が
ふるえることが多いんですけれども…

両手両足とか
ふるえることが多いんですが

パーキンソン病の場合は 結構
左右差が目立つっていうのも特徴です。

3番「バランスがとれない」。

これはですね 座っていても
体が どんどん傾いていったりとか

前になってしまったりとか
それから

歩いていて転びやすく
なったり。

そういう症状が出てきます。
なるほど。

そして 4番「筋肉のこわばり」。

全身の筋肉が硬くなってしまって
体を動かそうとしても

スムーズに動けなくなってしまうんです。

診察すると 歯車が…
油の切れた歯車のように

ギシギシとするような硬さっていうのが
出てきます。

その4大症状を
紹介していただきましたけども

これが 大体 初期症状だというふうに
考えていいっていうことですか?

4つの中で
「バランスがとれない」っていう症状は…

「手のふるえ」など これが一番最初に
出てくるような症状ですけれども

その3年から5年ぐらいあとに
出てきます。

「動きが鈍くなる」とか「ふるえる」っていう
何か パーキンソン病以外にも

何となく こう ありそうですけれども
動きが鈍くなるってことは…。

そうですね。 例えばですね

パーキンソン病になりやすいような薬
っていうのがあるんです。

なるほど。
統合失調症や それから うつ病

それから 不眠症。
こういうのに使うお薬の一部で

パーキンソン病のような症状を
引き起こすものがあります。

量が多かったりですね
期間が長かったりすると

パーキンソン症状を引き起こしやすくなる
ということもあります。

薬以外でも同じ症状が現れる病気
っていうのはあるんですか?

例えばですね 脳卒中で…

先ほどお話しした
ドパミンが作用する線条体ですね

それとか あと 小脳
これはバランスとる所ですけれども

それが障害された人ですね。

脳卒中の後遺症ということで
同じような症状が出ることがあります。

<ほかにも パーキンソン病に
症状が似ている

「パーキンソン症候群」と呼ばれる
病気として…>

こういう病気はですね ちょっと

パーキンソン病とは異なってですね

ドパミン神経細胞以外の

いろんな領域の所も
障害されるので

なかなか治療が難しい
というふうに

考えられています。

でも そうなると ほかの病気と
見分けるためには やっぱり

検査が必要だなと思うんですけれども
どういったものがあるんでしょう?

<パーキンソン病の検査は
主に4つあります。

まず「血液検査」。

パーキンソン病とよく似た ふるえや
動作が遅くなるなどの症状が出る

甲状腺の病気を見分けます。

「MRI検査」は

脳卒中やパーキンソン症候群を
見分けるために行います>

パーキンソン病は基本的に
特殊な検査をしないかぎり

脳の構造 形ですね
それは変わらないといわれてます。

ですけれども
パーキンソン症候群の場合

脳のMRIでですね ちょっと 変化を
見つけることができますので

頭のMRIは
パーキンソン病でないこと

その病気を除外するために行います。

でも そのために この あとの2つを
行うということでしょうけれども

じゃあ まずは「DATスキャン」。
これは どういった検査なんでしょう?

これはですね 脳の中のドパミン神経の
活動をみる検査なんですね。

左が
正常なんですけれども

正常は ハの字に
なるんですね。

線条体の形が
ハの字の形になって…。

じゃあ きれいに
その形が出ると。

右側がパーキンソン病に
なるんですが

ドパミン神経細胞が
少なくなってしまうので

それをみてるので
丸っぽく見えてしまう…。

もう一つの
「MIBG心筋シンチグラフィ」。

何となく 脳の病気だというイメージが
ありますので…

心臓を調べるっていうことですか?
そうなんです。

全身にドパミン神経ってあるんですが

このドパミン神経が少なくなることが
分かっていて

特に心臓は そのドパミン神経が
みやすいんですね。

ですので 心臓のドパミン神経をみると
パーキンソン病かどうか

区別がつくんです。
何となく 目安になると。

目安になるんですね。
そうですか。

それで 治療をということになっていく
ということでしょうけれども

治療をすると 何となく
脳の駄目になった細胞… 神経が…

復活していくというふうに
考えていいっていうことですか?

これが 残念ながらですね
一度死んでしまった神経細胞というのは

ちょっと 復活しないんですね。
なるほど…!

それで 治療の目的はですね
症状を和らげることになります。

先生ね そのドパミンが足りないから
その症状になってて

パーキンソン病ということなので

ドパミンってものを どんどん
補ってあげたらいいんじゃないかって

ふと 素人は思うんですけれども。
そうなんですね。

基本的には そうなんです。
ドパミンを補充してあげるっていうのが

パーキンソン病の治療になってるんですが
実は

そんな単純じゃないことも多いんですね。
なるほど。

脳にはですね 「血液脳関門」っていう
バリアがあるんですね。

おお~…! 「脳関門」。
そうなんです。

何でも 物質が脳に入ってしまうと
毒素をとると脳に どんどん行ってしまう。

脳は とても大事な臓器なので
脳を守るバリアがあるんです。

なるほど。
なので ドパミンをのんでもですね

実は 脳に届かないんですね。

バリアではじかれちゃう…?
はじかれちゃうんです。

<そこで 脳にドパミンを補充する薬として
使われるのが

脳の中でドパミンに変化する
「レボドパ製剤」。

ドパミンに似た働きをする
「ドパミンアゴニスト」。

ドパミンの分解を抑える
「MAO-B阻害薬」です。

早く効いて 効き目が強い
レボドパ製剤ですが 反面

効き過ぎて 手のふるえなどが
起きることがあります。

そのため ゆっくり効いて
効き目が弱い

ドパミンアゴニストや
MAO-B阻害薬を

組み合わせて使います>

何か 副作用とか あったりするんですか?
これはですね

ドパミンアゴニストにはですね
副作用として ちょっと 重要な

「衝動制御障害」っていうのがあるんです。

衝動制御障害…。
これは どういったものなんでしょうか?

難しい言葉なんですが

これ 実はですね 自分の欲求を
抑えられなくなっちゃうんで

例えばですね
ギャンブル ずっと やり続けちゃう。

お金 いくら使っても
ギャンブル やり続けちゃう。

それから 性欲が収まらないとかですね

それから 必要もないのに
食べて食べてしてしまうとか。

たくさんの量を ずっと 長いこと
使ってると起きてくる副作用なので

あらかじめ 説明をして…。

さあ 続いては その「MAO-B阻害薬」
こちらは どうなんでしょうか?

こちらは 実は 副作用 すごく少ない薬で。
で 生活の質も

何か 上げるかもしれないなんていう
データもあったりするんですが

ただ 血圧が 結構 変動することが
多いということがいわれてますので

高齢の方には
ちょっと 使いにくいときもあります。

今 見てきたように 処方が大変難しい
パーキンソン病の薬なんですが

一度 処方が決まったら ずっと
同じでいいというわけでもないんです。

<パーキンソン病になった渡辺さん。

薬の治療によって

体を動かせるようになりました。

しかし…>

<発症から3年ほどたった
ある日

外出から帰ってくると…>

「ただいま」って帰って 玄関開けたら

入ったまま…

つらいですね。

<実は これ レボドパの効果が切れて

運動の制御が
うまくいかないことで起こる

「ウェアリングオフ」という現象です。

患者さんの体調を示した
グラフです。

薬をのみ始めた当初は
薬をのんだ直後から症状が改善し

その状態を
しばらく保つことができました。

効き目が切れる前に
再び 薬をのむことで

良い状態が保てていました>

<しかし 病気が進行すると

薬が効いている時間が

だんだん短くなります。

そのため それまでどおりのタイミングで
薬をのむと

ドパミンが不足して 動けない時間が
出来てしまうのです。

これを「オフ状態」といいます。

薬が効いている時間が
「オン状態」です。

渡辺さんはオンの状態を長く保つために

レボドパ製剤を
1日2回から3回に増やしました>

<しかし 薬の量を増やすと 別の問題が…>

<薬が効き過ぎて
自分の意思とは関係なく

体の一部が勝手に動いてしまう

「ジスキネジア」という症状です>

こっち行ったり
こっち行ったり こっち行ったり…

<じゃあ 一体 どうしたらいいの?>

<渡辺さんのチョイスは…>

チョイス!

<それは
医師に薬を調整してもらうことでした>

そうすると 大体…

どんどん どんどん…

波があるように思うんですね。

<レボドパ製剤を ジスキネジアの症状が
現れにくいタイプに変更。

さらに
ジスキネジアの症状を軽くするために

「アマンタジン」が追加されました>

<薬の調整をしてもらってすぐ

ジスキネジアの症状が治まった渡辺さん>

<それから およそ10年。

症状が変わるたび 薬の量を変えたり

新しい薬を追加したりしながら

現在も 週2回のリハビリに
通うことができています>

一緒に行った方に…。

それが できるようになれば
また うれしいんですけどね。

やっぱり 薬っていうのは 多すぎても
少なすぎても駄目ってことですか?

そうなんです。 おっしゃるとおりで
最初の3年間から5年間ぐらいは

大体 薬のコントロールっていうのは

簡単にできるんです。 ただ

だんだん症状が進むとですね

これ コントロールが難しい時期が

やって来るわけなんですね。

先生 オフの状態になると 具体的に

どういうことが起きるのか
ってことですが。

最初はですね ちょっと 薬が切れてきて

少し動きづらいなって
思う程度なんですけれども

病気が進行してくるとですね
全然動けなくなってしまう

かなり動きづらいっていう…。
渡辺さんもね 玄関入ったあと

何も動けないっていう…
おっしゃってましたけども。

そうなんですね。 で あの…

オフが出始めるぐらいのときはですね

比較的 予測がつくんですけれども
だんだん悪くなってくると

予測がつかない。 突然 薬が切れてしまう。

じゃあ
どうするということなんでしょう?

レボドパ製剤をですね
大体4回に分ける。

それでも まだ
駄目な場合は 5回に分けたりとか

先ほどお話しした
ドパミンアゴニストですね

そういうのを
使ったりするわけなんですね。

で さらに
増やさなきゃいけない状態ですね

そういう場合は 1日8回ぐらいまで

最大
なっちゃうときがあるんですけれども

そうすると もう 患者さんはですね 毎日
薬のことばかりになってしまうので

これは ちょっと
なかなか 大変になってきます。

薬が多すぎると じゃあ
どうなっていくのかってことですが。

今度は 増やし過ぎると
ジスキネジアという

薬が効き過ぎてしまうと
非常に出てくるという

この やっかいな副作用が
出てくるんですね。

具体的に
どういう状況なのかってことですが。

これ 抑えようと思えば
治まるものでもないってことですか?

そうなんですね。
自分で抑えようとしても やっぱり

よけいに出てきてしまったり
緊張すると よけいに出てきてしまったり。

意識を… しちゃうから

そっちに引っ張られちゃうっていう…。
なるほど。

でも その薬の加減っていうのは 本当に
難しいもんだなと思いますね そう思うと。

ただ 最近はですね
いろんなタイプの薬が出てきております。

レボドパ製剤だけで
実は 4種類ぐらいあるんですけれども

それ以外に ドパミンアゴニストでは
10種類ぐらいありますし

それから MAO-B阻害薬は
3種類 今 出てます。

そのほかにも その働きをですね
補助する薬っていうのもあります。

じゃあ かなり たくさん
組み合わせがあるってことですか?

そうですね。
なるほど。 人によって経過も

やっぱり 随分
変わってくるっていうことでしょうかね。

そうなんですね。
渡辺さんは かなり 薬の調節が

うまくいってる場合ですけれども 全員が
うまくいくってわけでもないんですね。

渡辺さんは 20年なんですが
10年で やっぱり…

なかなかうまくいかないで
寝たきりになっちゃうっていう人も

いることもありますね。
ただ 多くの方は 15年ぐらいは大丈夫で。

だから よけい 薬をどうするのかとか

先生と ちゃんとコミュニケーションする
っていうのは大切かもしれませんね。

あと やはり 渡辺さんのように
リハビリが

大事なんじゃないかなと
思うんですけれども。

パーキンソン病の治療って
薬は 確かに 大事なんですが

それよりも重要なのが
リハビリになります。

具体的には 体を大きく動かすような
運動だったりとか それから あと

筋力をつけるなんていうのも
とても大事なんですね。

ここまで 薬の調整について
見てきましたけれども

薬だけでは 症状を
抑えきれないというケースもあります。

そういった場合は
どんなチョイスがあるのでしょうか?

<江口さんが
パーキンソン病を発症したのは

44歳のときでした。

会社で
パソコン作業をしていると

突然 左手が ふるえて

思うように
文字が打てなくなってしまったのです>

だけども…

<江口さんが最初に処方されたのは…>

<しかし 2年ほどたつと
オンの状態が徐々に短くなり

パーキンソン病の ほかの症状も
次々と現れ始めました>

<新しい症状が出るたび
薬の調整を繰り返し

5年間に 10回以上も処方を変えた
江口さん>

<レボドパ製剤も
1日7錠まで増えました>

<江口さんの場合 これ以上
レボドパ製剤を増やせません。

そのため
医師から ある治療が提案されました。

それは…>

<「DBS」は 脳の

「神経核」と呼ばれる
神経細胞が集まっている部分に

電極を埋め込み 刺激発生装置から

常に電気刺激を送ることで

手のふるえなどの
症状を改善する治療です>

<しかし 脳には電極

胸に刺激発生装置を

手術で埋め込まなくてはなりません>

<夫婦で話し合いましたが

江口さんは なかなか
DBSには踏み切れませんでした>

頭に…

<しかし 夜は薬が足りなくなりがちで

トイレに行きたくても行けず
寝返りも打てず

眠れない日々が続きました。

薬による治療は限界でした>

<それから3年。
江口さんは ついにチョイスをしました>

チョイス!

<つらい症状を
どうしても止めたいと思った江口さんは

DBSを受けることを決断>

<江口さんの脳には電極が埋め込まれ…>

<胸には刺激発生装置が付けられました>

<調整を重ね 効果が現れたのは1か月後>

…っていうのを思いました。 なので

それは すごく
本人らしく 自分らしくなったなと。

…っていうのが
はたから見てて すごく思うことですね。

<DBSにしたことで
オンの時間が長くなり

薬を減らすことができた江口さん。

毎朝1時間のウォーキングが
楽しめるようになりました>

<江口さんには夢があります>

いやあ すごい! すごいですね。
すごいです。

江口さん DBSを入れられる前に
何か 結構 いろんな症状が

出てきたんだなというのも
ありますけれども… ふるえとか。

最初のパーキンソン病の4大症状以外にも
何か 症状あるってことですか?

そうなんですよね。
進行するにつれて また

こういった具体的な症状が出てきます。
パーキンソン病特有のものです。

この「すくみ足」っていうのは
具体的に どういうことですか?

一歩 足が 出すことが

できないんですね。
足を出したいと思っても

一歩 出せないんですね。
これは

患者さんじゃないと
分からないところだと

思うんですけど

スケートを初めてやったときって
かなり 足が出ないですよね。

そうですね。
怖くて出せないですよね。

例えば そういう感じの症状なのが
この すくみ足なのかなというふうに。

何となく ぎりぎり立てたとしても
じゃあ ここから

どう動いたらいいんだみたいな。
出したいけどっていう葛藤ですよね。

運動機能以外に じゃあ
症状の起こってくるっていうのは

それは どうしてなのかと思うんですが。
それはですね

ドパミン神経細胞以外の細胞もですね
これは ちょっと残念ながらですね

少なくなっていくっていうことが
分かってます。 なるほど。

やっぱり じゃあ それにしたがって
薬も いろいろ やっぱり

種類もたくさんあるっていうことなんで
調整されていくっていうことですか?

まず 患者さんが 何が困ってるのか
それを聞き出してあげて

それで 困っているところに対して
治療できるものは治療する。

それから これは
薬の副作用だったら薬を減らすとか

それから 副作用に対する薬を出す
とかっていうことをやりながら

困っている症状っていうのを
リストアップしてもらうとですね

すごく分かりやすいんですね。

全部をお伝えするっていうことが
大事っていうことですね はい。

やはりですね パーキンソン病の
治療薬の特性とかですね

それから ここまでは治せるっていう
限界がどうしてもあるので

その限界が分かってる…
で よく話を聞いてくれる

気が合う先生っていうのを
これを探してですね

長くつきあう病気ですので…。

でも この
薬による治療に限界がある場合

脳に電気刺激をする治療があるというのは
すごいなあと思ったんですけど。

レボドパ製剤とかと 一応
作用的には同じっていうことですか?

そうですね。
作用は とても似ていると思います。

だとすると 薬を じゃあ のまなくしても
その作用は できるっていうことですか?

一部の人はですね
全く必要なくなっちゃう人もいますが

でも 多くの人は やっぱり
レボドパ製剤だけは

のまなきゃいけないっていう人も
いらっしゃると思います。

何となく それも 並行して調整して
ということですか? そうですね。

じゃあ そのDBSを行う
タイミングっていうのは じゃあ

いつぐらいがいいとかっていうのは
あるんですか?

それはジスキネジアとウェアリングオフが
問題になってきた時点。

それで 何回も薬を分けてのむ。

大体5回ぐらいですね
1日 のまなければならないと

だいぶ大変ですよね。
そうなってくると 初めて

DBSを考えるというふうになります。

でも 何となく すべてを体に埋め込んで

しかも
脳に電極をさすなんて言われると

ちょっと どきどきするっていうか
やっぱり 勧められても迷う方

多いんじゃないかなと思うんですけれど
いかがですか?

そうですね。 まあ あの… 結構
抵抗がある方は やはり 多いと思います。

ただ 電極をさす部分はですね
非常に小さな穴で開けて

そこから細い針で
これを入れるだけですので

比較的 脳外科の手術の中では
安全な手術だといわれてます。

そうですか…! あるとすると
手術のリスクっていうのは

どういうところにあるんでしょう?
一番注意しなければいけないのはですね

脳の血管を傷つけてしまう
っていうことなんですね。

脳内出血が
やはり どうしても 問題になります。

ただ 1%以下なんですね 確率としては。
そうですか。

ほとんどがですね
重篤にならないことが多くて

脳の表面の所に出血を起こす
っていうことが多いんですけれども。

DBS
副作用っていうのはないんですか?

刺激をしてはいけないような場所を
刺激してしまってですね

例えば しゃべりにくくなったりとか
しびれが出ちゃったりとか…。

まあ 刺激を調整することでですね

最近はですね この刺激の調整が

かなり こまやかに
できるようになっていますので

比較的 副作用は 抑えられるように
なってきてるというふうに思います。

<DBSの手術の費用は 入院費も含め

400万円から500万円程度ですが

医療費助成制度が受けられ

収入や
治療費の総額によっても違いますが

多くの場合 自己負担額が

2万円程度に抑えられます>

でも このDBSも使えない
患者さんというのもいらっしゃいます。

そういった場合は
どんなチョイスがあるんでしょうか?

<小野寺さんが
パーキンソン病と診断され

治療を始めたのは
52歳のときでした>

<ふるえなどの症状はなかったものの

左半身のだるさに悩まされました>

何か 左側が どうしたんだろう?
何か うまくいかないなって…

<10年後
パーキンソン病特有の精神的な症状も

強く出てきました>

<それまで ジムにも通い
活発だった小野寺さんですが

気分が落ち込み
家事もできなくなったのです>

ものの見方が。

いい方向… そんなに…

小野寺さんは
運動症状もさることながらですね

不安 非運動症状ですね…

<精神症状が強い小野寺さんに
処方されたのは…>

<オンの状態が短くなると

レボドパ製剤の効果を補う
「COMT阻害薬」が追加されました>

<薬をかえて
外出もできるようになった小野寺さん>

<しかし 発症から15年

薬だけで調整することが
難しくなってきました>

<薬を 1時間ごとに
のみ続ける必要があったのです>

もう 薬をのむことが1日みたいな。

だから…

ちょっと これは…

<薬を減らすには
「脳深部刺激療法(DBS)」がありますが

医師は 小野寺さんには
DBSを勧めませんでした>

<そこで 小野寺さんのチョイスは…>

(2人)チョイス!

<それって どんな治療?>

<「レボドパ持続経腸療法」は

レボドパを
口から のむのではなく

専用ポンプとチューブを使って

小腸に
持続的に送り届ける治療法です>

<まず 胃ろうを作って
チューブを挿入。

小腸の入り口に固定します。

ポンプからは
ゼリー状のレボドパが

一定量 注入され続けます。

切れ目なく レボドパが

腸から吸収されるので

脳内のドパミン濃度を
一定に保つことができるのです>

<小野寺さんは
お気に入りのショルダーバッグに

専用ポンプを入れて
いつも持ち歩いています。

レボドパは自動で注入されますが

ボタンを押せば
追加で投与することもできます>

<お風呂に入るときと寝るときは
チューブを外します。

のみ薬を使うのは そのときだけ>

<1時間ごとに薬をのむ煩わしさから
解放された小野寺さん>

<お気に入りのバッグを持参して

週2回のリハビリに通っています>

非常に…

<よかったですね! 小野寺さ~ん>

さあ 先生 今度は 薬を
チューブで 直接

腸に送り込むという治療
ということですか?

そうなんです。 2016年からですね

このレボドパ持続経腸療法っていうのが
登場しました。

薬のために胃ろうを作っても
食事自体はね

ちゃんと普通に
お口から食べられるんですもんね?

はい。 もう これは
普通に食べることができます。

でも その薬ですけど
レボドパ以外の薬っていうのは

そのまま続投っていうことになりますか?

続投する場合もありますし それから

なくしちゃっても大丈夫な場合も
あります。 なるほど なるほど。

これ 副作用は
どういった感じなんでしょう?

痩せちゃったりとかですね
それから ビタミン不足したり

そんなのは
副作用としては あると思います。

あとは やっぱり
ばい菌とか感染とかね そういうのは

少しはあるんでしょうけれど…。
そうですね。

術後は 胃ろうの周辺の皮の…
皮膚の部分だけじゃなくてですね

皮膚に接するチューブや

外に固定する板がありますけれども
その固定する板の部分も

1日1回ぐらいですね
ぬるま湯と せっけんで洗って

常に 清潔にして
乾燥した状態に保つ必要があります。

あとはね 運動されてましたけど

胃ろうを作っても運動はできるんですね。
そうですね。

専用のバッグに入れてですね
持ち歩けば 何でもできます。

本当に 生活が
ぐぐっと改善されたっていうふうにね

ご夫婦お二人でおっしゃってたから

本当に そういうことなんだろうなと
思いました。

<レボドパ持続経腸療法の手術の費用は

入院費込みで60万円程度。

さらに 維持費として
毎月50万円程度かかります。

しかし この治療も

医療費助成制度を使えば 多くの場合

月2万円程度の自己負担に

抑えることができます>

さあ では 最後に
今日お伝えした内容を踏まえまして

ベストチョイスのためのアドバイスを
お願いいたします。

パーキンソン病を疑ったらですね まず

専門医にかかるっていうのが
大事だと思います。

パーキンソン病は
薬だけで治すのではなくて

運動の病気…
運動ができにくくなる病気なので

リハビリや運動が とても大事です。

また 薬だけではなくてですね
次の一手として

脳深部刺激療法とかですね それから
経腸療法 こういうのがありますので

これができるということを 早めに

知っておいていただくといいと思います。
分かりました。

先生 どうも ありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。

もし 街で
オフ状態になっている

パーキンソン病の人を見かけたら…。

動作が止まっていたり
動きにくそうにしていたら

まず 手をとって 安全な所に移動し

座ってもらいます。

薬が切れているようだったら

のむのを手伝います。

できれば 薬が効いて回復するまで

そばで様子を見ていてあげてください。

話ができなかったり
どうしても回復しない場合は

救急車を呼びましょう。

次回も 皆さんにお届けします。

健康への ベスト…。
(2人)チョイス!

Source: https://dnptxt.com/feed/

powered by Auto Youtube Summarize

おすすめの記事